2014年5月16日金曜日

延岡市の主張に対する反論

延岡市の主張に対する反論です。

次回は、6月11日 13:30


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平成2651
平成 25年(ワ)第 137号 表現の自由及び参政権侵害事件
原告 岷民蟬
被告 延岡市
宮崎地方裁判所延岡支部
原告           岷民蟬

弁 論 書

平成26219日付け被告第1準備書面について、次のとおり弁論する。

1    被告の主張
1       国家賠償法上の違法性について
原告は 、行政文書の不開示決定に対する損害賠償等について、国家賠償法上の違法性を主張する。
しかし、行政文書の不開示決定に対する損害賠償の可否については 、積極のものもみられるが、それらは開示決定後長期間にわたって開示が実施されなかったとか、請求に対し長期間決定がされなかったなどの特殊なケ-スであり、開示すべきであったものを不開示とする決定をしたことをもって直ちに損害賠償を肯定することは相当でない(判例タイムズ1203136頁判例解説参照)。

被告による情報不開示行為は極めて悪質である。平成2566日の異議申立てに対して、115日棄却決定までに5ヶ月かけるなど、誠意ある対応がなされていない。韓国では1週間以内に決定されている。(韓国の情報公開法18)
不当な遅延工作自体が不法行為である。
不開示の違法性を指摘してもなおかつ開示しないことは、故意による不法行為である。

1 国家賠償法上の違法性については、取消訴訟における違法性と異なり、損失の公平な填補の見地から、非侵害法益の重大性や不法行為に係る具体的諸事情を考慮して総合的に判断すべきものであり、公文書非公開処分が行政処分として違法であっても国家賠償法上の違法性が直ちに肯定されるわけではない(大分地判平成11531日判タ1017116頁)。

道義上、信義則違反の極めて悪質な不法行為ばかりである。

また、最高裁判例においては、税務署長のする所得税の更正に関する事件であるが、所得金額を過大に認定していたとしても、そのことから直ちに国家賠償法第1条第1項にいう違法があったとの評価を受けるものではなく、職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と更正したと認めるような事情がある場合に限り、上記評価を受けるとしている(最判平成5311日民集4742863頁)。
本件においては、後述するように、被告の行政文書の不開示決定に何らの違法もない。また、原告は行政文書の不開示決定等に対し、行政処分の取消訴訟もしていない。仮に被告の行政文書の不開示決定やその期間等に結果的に何らかの違法があったとしても、後述するように、被告は職務上通常尽くすべき注意義務を十分に尽くしており、それは国家賠償法上の違法の評価を受けるものではない。

「職務上通常尽くすべき注意義務を十分に尽くして」いるとは言えない不法行為ばかりである。不法行為4のように、すぐに追加開示できるにもかかわらず、しなかったことは悪質な嫌がらせである。良心の不在である。

(2)不法行為1-3について争う。
全ての議案についての表決の際の、各議員の賛否の情報の記録を義務付ける法令の規定はなく、当該情報を記録しなければならない義務はないため、当然保有しなければならない情報には当たらず、現に、被告では記録していないものである。開示請求に係る資料は不存在であるから、不存在と理由を述べたに過ぎない。
被告には存在しない資料を開示する義務はない。

議会基本条例第21(3)「市民に対して議会の議決又は運営についての経緯、理由等を説明すること。」との規定に反して、議決についての説明を怠るものである。
第5条「議会は、市民に対して議会活動に関する情報を積極的に公表し、透明性を高めるとともに、市民との協働を図る」との規定に反して情報提供を怠るものである。

また、条例第2条第2項において、情報公開請求の対象となる行政文書は、「実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録であって、規則で定めるものをいう。以下閉じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう、と定義されており、請求時点において保有していない行政文書を開示請求に応ずるために作成する義務はない。
さらに、原告は、本件情報公開請求より前に「全議案に関する議決結果の賛否一覧表」の開示請求を行い、延岡市議会議長は、開示請求に係る行政文書を保有していないため、不存在を理由として不開示決定を行っている。(乙2)
また、延岡市議会基本条例は、平成2541日から施行されたものであり、本件開示請求に係る平成24年度分の議会については適用されるものではないが、延岡市議会基本条例第13条第3項は、「議会は、重要な議案に対する議員の賛否の表明について、議会広報紙等により市民に公表するよう努めるものとする。」と規定しており、全ての議案に対する議員の賛否の表明について公表する義務があるものと規定しているものではない(乙3)。延岡市議会基本条例第2条及び第13条第3項は努力規定に過ぎず、原告の何らの権利を侵害するものではない。

どれが重要な議案で、どれが重要な議案でないかという判断は、市民、各個人の価値観の違いによって異なるものである。(憲法13) どの議案についても、重要と評価をする市民が一人でもいるのであれば、重要な議案である。そもそも誰かが重要であると考えたから議案となりえたのである。全議案が重要である。仮に、一部の議案のみが重要であるとしても、その議案についての賛否の表明結果が開示されなかったことは違法である。
努めれば、容易に実現可能なことである。記録開示されなかったということは、努めなかったということであり、違法不作為である。

原告は、平成26227日付で同様の開示請求を行った。310日付けで被告により、不存在不開示の通知があった。(72) 議員賛否情報がひとつの議案についても開示されなかったことは、延岡市議会基本条例第133項に違反する。全議案についても一部の議案についても公表する気がないだけである。
不法行為1によって市民から情報公開を求められていることが明らかになりながらも議案賛否結果を開示しようとしないことは、極めて悪質な不作為である。

また、議案についての議員の賛否情報を記録しなかったとしても、議会内部の自治の問題であり、何ら原告の参政権を侵害するものでもないし、表現の自由を侵害するものでもないし、市民的権利国際規約第25条に反するものでもないし、憲法第15条に違反するものでもない。

延岡市議会政治倫理綱領、第一条によれば、議員は主権者たる市民の厳粛なる信託による、市民の代表者とされている。被信託者は信託者に対して報告義務がある。市民から議員の賛否情報の問い合わせを受ければ、それに応ずるのは当然である。信義則違反である。
議員の賛否情報が提供されなければ、市民が議員を選挙する際に必要な基本的情報の提供を怠ることとなり、参政権、公務員の選定罷免権、表現の自由の侵害となる。議案に対して賛成したのか反対したのかという情報は、議会が市民に対して提供すべき最低限の情報である。

延岡市議会政治倫理綱領
第一 議員は、主権者たる市民の厳粛なる信託により、市民の代表者として、市制に携わる権能と責務を深く認識し、市民全体の利益の実現を図るため、地方自治法の本旨に則り、議員としてふさわしい品位と識見を持って行動する。

また、議員の賛否一覧表がホ-ムペ-ジで公表されているのは、全ての市町村の議会ではない。

公表されていない市町村議会は、公表義務を怠っているということである。

(3)不法行為1-4について原告が異議申立書を提出したことは認め、その余は争う。
延岡市議会議長は、条例の規定に基づいて異議申立てについて延岡市情報公開審査会に諮問し、不開示決定が妥当であるとする答申(乙4)を経て、異議申立てに対して検討した結果、不開示決定に違法又は不当な点はなく、当該異議申立てに理由はないとして棄却したものであり、適法なものである。被告の不開示決定に何らの違法はなく、よって、被告に何らの不法行為もない。
また、本書面の第1-1で述べたように、不開示決定の行政処分の違法と国家賠償上の違法は異なるものである。

延岡市議会基本条例第133項、21項の(3)5条、1条違反である。延岡市議会政治倫理綱領第一条違反である。受任者の報告義務違反である。民法1条信義則違反である。
延岡市情報公開条例第5条違反である。
「行政処分の違法と国家賠償上の違法は異なるもの」ではない。行政処分であるか否かにかかわらず、行政法人の行為であり、人の行為が違法であればどのような種類の行為でも違法であるように、法人の行為もどのような種類の行為であっても違法は違法である。
民法709条の規定により、他人の権理又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(2)不法行為2-3について争う。
議会基本条例特別委員会内作業部会記録は存在しない。被告は保有していない。情報について不存在として開示しなかったに過ぎない。被告には情報を整理して原告に提供する義務はない。議会基本条例制定特別委員会の作業部会は、議会基本条例制定特別委員会の委員が任意に設けたものであって、自由な議論や意見交換の場として運営されており、その記録については、議会が、組織的に保有すべき義務はなく、現に保有していない。
また、委員会の作業部会の会議録を保有しないことが違法と根拠づける法律上の規定はなく、原告の一意見にすぎない。

108行目:自由な議論や意見交換の場として運営されているからという理由で、その議事録を作成しなくてよいことにはならない。議会基本条例制定特別委員会の議事録について、作業部会の記録以外は開示されているということは、議会基本条例制定特別委員会の議事録は開示義務があるということであり、その委員会内の作業部会の記録のみ開示しないのは不当であり、違法である。
延岡市議会基本条例 第7条違反である。不当な隠微工作であり、信義則違反である。

なお、委員会の会議録の閲覧についてであるが、地方自治法第115条による会議の公開原則が委員会に及ばないこと、同法第123条の会議録の作成も委員会には及ばないことを判示した裁判例(長崎地判平成7926日、宇都宮地判平成994日)があり、委員会の委員が任意に活動している作業部会について、両条項の規定が及ばないのはもちろんのことである。

「地方自治法第115条による会議の公開原則が委員会に及ばないこと、同法第123条の会議録の作成も委員会には及ばないこと」との解釈は誤りである。市民本位に解釈されなければならない。市民にとって、どちらがいいのかということを考慮すれば、延岡市議会基本条例 第7条に規定されている通り、全ての会議が公開され、全ての会議の記録が作成されなければならない。

開示請求の対象となる行政文書については、条例第2条第2号で、「実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録であって、規則で定めるものをいう。以下同じ。)で、あって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているもの」をいうと定義されており、実施機関である議会が保有していない文書は、この行政文書の定義にあたらない。
また、延岡市議会における情報公開事務取扱要領(乙5)においても、延岡市議会の議員及び職員が職務上作成し、または取得した文書等で、市議会が管理している情報」が情報公開の対象であると規定されている。したがって、現に保有又は管理していない作業部会の会議録を不開示とした決定は、適法なものである。

このようないいわけがまかり通るならば、隠微したい文書は不存在と言えば開示しなくて良いことになる。存在した文書を不存在とすることは違法不開示である。

議会基本条例特別委員会内作業部会において使用された文書は、どこかに存在せざるをえないのであるから、隠微することなく開示されなければならない。隠微するために不存在とすることは違法である。全く文書が使用されることなく作業部会が機能することはありえない。少なくとも作業部会で使用された文書が隠避されることなく全て開示されるべきである。

延岡市議会の本会議は、誰もが傍聴ができるものであり、さらに、ケ-ブルテレビであるケ-ブルメディアワイワイや、FMラジオのFMのべおかによって、視聴できるものであるから、地方自治法第115条に反しない。
原告は議会の会議録の不作成は違法で、あると主張する。しかし、議会の会議録と作業部会記録とは異なる。議会の本会議の会議録については現に作成している。さらに、延岡市議会基本条例については、平成2541日から施行されたものであり、本件開示請求に係る平成24年度分の議会について適用されるものではない。

延岡市議会基本条例の内容自体は、民主主義議会において当たり前の原則がわずかに示されているだけであり、本来はその規定以上のものが求められているものと解されなければならない。
平成2541日以前に延岡市議会基本条例がなかったとしても、民主主義の基本原理から当然導かれるルールである。延岡市議会基本条例の内容は最低限のことさえ実行することを怠ろうとするために作られたようなものである。延岡市議会基本条例があってもなくても民主主義議会が順守すべきルールが憲法から導かれる。そのルールを破れば不法行為である。
議会基本条例を制定する会議の記録は、その議会基本条例の規定以上の民主的なルールで公開されなければならないことは当然である。公序良俗であり、信義則である。市民に対して当然の報告義務がある。

ところで、原告は、本件開示請求より前に、議会基本条例制定特別委員会の議事録について開示請求を行っており、それに対して、延岡市議会議長は、全部開示決定を行い(乙6)、議長は保有する議会基本条例制定特別委員会の文書については開示している。
したがって、被告の不開示決定には何らの違法はなく、延岡市情報開示条例第1条にも反しない。

議会基本条例制定特別委員会の議事録の閲覧をしたところ、作業部会記録が不当に欠落していたので尋ねたところ、すぐに開示されなかったからあらためて開示請求せざるをえなかったのである。市民が開示を希望する会議録はすみやかに開示されなければならない。議会基本条例の全趣旨の要求するところである。

(3)不法行為2-4について原告が異議申立書を提出したことは認め、その余は争う。
延岡市議会議長は、条例の規定に基づき、異議申立てについて延岡市情報公開審査会に諮問し、不開示決定が妥当であるとする答申(乙7)を経て、異議申立てに対して検討した結果、不開示決定に違法又は不当な点はなく、当該異議申立てに理由はないとして棄却したものであり、適法なものである。被告の不開示決定に何らの違法はなく、よって、被告に何らの不法行為もない。

審査会の答申がどうであっても違法は違法である。違法な不開示である。
議長などの実施機関がどのように判断するかは自由である。私的な諮問機関を利用してもしなくても、最終的には実施機関の長の判断である。その判断が間違っていたとすれば責任を取らなければならないのは当然である。判断能力のない審査会を利用した責任を取らねばならない。

(2不法行為3-3について争う。
情報公開条例第5条第2号に該当することを理由に不開示としたのであり、正当である。
延岡市区長連絡協議会は、延岡市市政連絡員の会ではない。また、区長は、任意の団体である自治会(区)において任意に選出された代表者であり、延岡市の特別職である市政連絡員とは身分が異なるものである。

区長は市政連絡員であり、公務員である。延岡市区長連絡協議会の構成員は全て公務員である。
「区長さんの活動の手引」甲77号証2頁目に次の図があり、「区長=市政連絡員」の関係がわかる。区長になると自動的に市政連絡員になるということである。延岡市長の指揮下にあることは明白である。



宮崎県自治会連合会から、地区住民への矢印の向きが反対である。
自主的な活動がほとんど妨げられている実態から「自治」会とは、語弊がある。他の地域では町内会とも呼ばれているが、宮崎県内では自治公民館、区と呼ばれている。「会」の語は正式には付属しない。「会」の名に値しない無機質な行政組織である。その機関の主たる目的は住民からの脅迫的手法を用いた資金集めであるから、恐喝会と呼ばれるにふさわしいものである。市長の指揮監督下にある恐喝行政団体である。市民の表現言論の自由を圧殺する脅迫統治のための組織である。(8384858687888990)
以下、地域住民恐喝会、恐喝行政会、区恐喝会、恐喝会という。
「県や市の広報紙、市政情報の伝達や各種調査のとりまとめ、災害時の情報伝達などの延岡市の行政事務の一部を、市役所の代わりに行っていただくのが市政連絡員です。」(771)とあるように、地域恐喝会は行政機関である。恐喝行政機関である。
区長=市政連絡員である。地域恐喝会は、公務員を長とする行政組織である。
=区恐喝会とは、その実態は、法的根拠のない区費、募金等の名目で、住民から強制的に集金し、市職員の天下り団体の利益とすること、及び市長本来の責務を住民に肩代わりさせ、強制労働させることを目的とする組織である。(776) 区長役員も市職員の再就職先である。任意団体を装った恐喝行政組織である。
被告延岡市のホームページでは地区の恐喝会への加入を勧誘している。延岡市職員が加入者を増やすことに躍起になっているのは、新規加入= 集金+強制労働力であるからにすぎない。被告は、アパート等の賃貸住宅への入居者に対して強制的に加入させるために、不動産業者に対して、賃貸契約の際に恐喝会への加入を条件とすることを求めている。区の恐喝会に加入し、集金に応じなければ、ゴミ捨て場を使用させない、広報誌を配布しない等の差別が励行されている。
全国の裁判所職員は、その身分を隠して居住地域の自治会・町内会に加入してみることにより、その実態を容易に知ることができる。「自治」の名に値しない他律的、脅迫的な力によって運営されている組織である。脅迫会というだけでは、お金が主たる目的であることを失することになるから、恐喝会という方が妥当である。脅迫的な集金活動なしには存在し得ない組織である。

75号証によれば、市政連絡員(区長・自治公民館長)会議が毎月、市役所で開かれていること、その表題のように、市政連絡員=区長・自治公民館長であることが明白である。その会議の内容を見れば、市政連絡員=区長は市長の下請け公務員であることが明白である。

被告のHP「健康長寿推進の体制」(76)を見れば、次の事実が明白である。
1.   区長連絡協議会が延岡市長の下請け行政機関であること。
2.   区長は「健康長寿推進リーダー」として自動強制的に市長から委嘱されること。
3.   区長=健康長寿推進リーダーは延岡市長の下請け公務員であること。
4.   区長が健康長寿推進リーダーであるのと同様に、区長は市政連絡員でもあること。
5.   区長=健康長寿推進リーダー=市政連絡員であること。



また、延岡市区長連絡協議会は、それらの自治会長によって自主的に組織された任意の団体であり、被告とは別の団体である。

自主的に組織されたものではない。全国的に同様の組織が存在することを見れば、役所主導で画一的に組織されたものであることは明らかである。実質的に市町村行政府の付属下部組織である。下請け地域行政組織である。多数の市長職員が理事会に出席して指示しているということは、延岡市の統制下にあるということである。(747576777879808182)
延岡市区長連絡協議会、区長会、区、自治公民館=恐喝行政組織の維持管理のために、延岡市が多額の予算を割いているということは、延岡市と一心同体の組織であるということである。
平成24年度予算6,048,000円の全額が市民の税金から賄われている。(7412) 自主財源はゼロである。任意団体と言えるためには、補助金がなくても自主財源のみで存続可能でなければならないが、不可能であることは明らかである。延岡市の付属行政団体である。延岡市の資金が存在しなければ、存在し得ない団体は任意団体とはいえない。強制的に存在させられている団体である。地方公共団体=被告そのものである。被告による強制設立団体である。住民からの集金を望む公務員による強制設立組織である。

被告から区会・自治公民館への補助金、無償賃貸
・延岡市区長連絡協議会運営補助金(2,680,000円) 役員報酬、日当等
・延岡市区長連絡協議会健康長寿活動助成金(1,000,000円)
・防犯灯設置・維持管理補助金(設置の場合は、1灯につき13,000円を上限、維持管理は、1灯につき年間1,200円以内を補助)
・市道草刈報奨金事業(草刈作業1mにつき6円)
・公園緑地愛護会制度(清掃・草刈等を行う公園の面積に応じ、報奨金を交付)
・自治公民館運営交付金(122,500円、青空公民館は13,500円)
・自治公民館長(=区長)活動交付金(124,200円)
・市政連絡員報酬
・延岡市公民館連絡協議会運営補助金(990,000円)
・自治公民館建設費補助金(①公民館の新築・改築・買収1200万円以上、補助率30%、限度額500万円、②公民館の増築150万円以上、補助率30%、限度額150万円、③公民館の改修150万円以上、補助率30%、限度額100万円、④公民館の緊急用放送設備の設置120万円以上、補助率30%、限度額50万円)
・区の集会施設は全て延岡市の公共財産を無償賃貸(3北地区)

次の理由により、任意団体とはいえない。延岡市付属行政団体である。
1.   自主財源がゼロであること。
2.   延岡市の資金注入なしに存在し得ないこと。
3.   延岡市の資金注入を拒否できないこと。
4.   延岡市による指導的関与、会議への出席、指示行為なしに存在し得ないこと。
5.   理事会、総会等のあらゆる会議への延岡市職員の出席、発言を拒否できないこと。
6.   延岡市による団体役員への報酬供与なしには存在し得ないこと。(補助金)
7.   延岡市職員による、住民からの集金目的がなければ存在し得ないこと。
8.   延岡市職員の天下り団体、社会福祉協議会、日本赤十字社、交通安全協会等の募金活動への協力を拒否できないこと。住民個人の思想良心の自由が侵されていること。募金活動をしない区長は存在しないこと。
9.   延岡市の事務関連の活動が主であり、自主的な活動がほとんどないこと。

延岡市区長連絡協議会会則第5条によれば、「国、県、市及び関係機関との連絡調整に関すること」が第一の事業と規定されている。(749) 役所の下請け機関である。上意下達機関である。末端行政機関である。また、24年度に、「健康長寿まちづくり運動の推進に関すること。」が会則に追加されるなど、市役所の手先そのものである。
「環境の整備に関すること。特に交通、防犯、衛生、災害防止に関すること。」 は、下請け行政機関そのものである。本来市役所の責任において執行されるべき事務である。

延岡市区長連絡協議会会則
5 本会は、次の各号に掲げる事業を行う。
(1) 国、県、市及び関係機関との連絡調整に関すること。
(2) 環境の整備に関すること。特に交通、防犯、衛生、災害防止に関すること。
(3) 健康長寿まちづくり運動の推進に関すること。

延岡市区長連絡協議会の総会では、次の儀式が行われる。(74) 市長が主導的立場にある主催者であることは明白である。

1.   延岡市長が出席し、最初に発言する。
2.   延岡市市民憲章を全員が朗読する。
3.   市長から区長に対する表彰式が行われる。
4.   市長から、市政連絡員(区長)を委嘱する、委嘱状が交付される。
5.   市長から、健康長寿推進リーダー(区長)を委嘱する、委嘱状が交付される。

また地域恐喝会()の中には、地方自治法上の認可地縁団体としての法人も多い。
認可地縁団体であるか否かにかかわらず、あらゆる地縁団体はその地域の全ての住民が構成員となりうる地域公共団体であり、民主的な運営が義務付けられている。(地方自治法第260条の二-78) 民主的な運営とは公開性である。どのような会議も公開されなければならないということである。あらゆる決定の場が公開されなければならないということである。

延岡市区長連絡協議会は任意の団体であるから、その会議をどのように運営するのかは、その団体の内部で決められるものであり、同協議会の理事会は原則非公開で行われ、理事会の会議録も公表していない。このような状況において、住民の意見を市政に反映させるために自治会長で組織された団体の会議に、その内容について、公にしないことを条件として、市職員が出席したものであり、会議の内容は、被告が任意に提供を受けた情報で、あるから、条例第5条第2号イに規定する不開示情報に該当する。
理事会を公開しないことに何らの違法はない。

「公にしないことを条件」とすることに合理性がなく、事実の根拠が無い。延岡市区長連絡協議会会則にはそのような理事会に関する規定はない。(7414)
被告行政府の上意下達組織であり、被告直属の地域行政団体の長の会であることを考慮すれば、その会議は公のものであらざるをえない。第5条第2号イの通例として公にしないこととされているものに該当しない。当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるものではない。当該条件を付することは不当であることが明らかであるから、不開示情報とはなりえない。
通例として公にすることがあたりまえのものである。 民主的な運営であれば公にすることが当然である。これ程のあたりまえの判断に誤るということは、過失以上の悪質な不法行為である。
仮に「公にしないとの条件」があったとしても無効である。

5条第2 イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの

そもそも、不開示の状況(10)を見れば、恣意的である。もしも「公にしないとの条件」があるならば、全部不開示のはずであるが、市長が隠したい部分だけを隠すという状況になっている。不開示の動機が不純であり、非合理的である。やましいことがあるから、隠したいのである。いかに住民から金をしぼりとるか、ということしか考えていないからうしろめたいのである。脅迫、恐喝のない民主的な明るい地域社会を増進することよりも、住民どうしをお互いにを苦しめ合わせて地獄化し、お金をまきあげることの方が優先されているから隠したいのである。やっていいことと悪いことの区別がつかないから隠したいのである。
 理事会では、毎月毎回、市長職員が複数出席し、協力依頼として、市長事務を指示している。(10) 市長の従業員の会である。

議事録が公開されないということは、会議でなされた発言について、第三者による反証の可能性がないということである。弁明や反論がいかに分のないものであったとしても、誰にもその発言の論理や事実認識が誤りである旨引用して批判することはできなくなる。このような前提のもとでは弁明や反論に一貫性を持たせる必然性は乏しくなる。
議事録を公開すれば、第三者の批判にさらされることから、発言の首尾一貫性を意識せざるをえなくなる。議事録公開はそれ自体が政策の改善を自動的にもたらすものである。
会議録が公開されないということは、談合である。密室談合である。

(3)不法行為3-4について
原告が異議申立書を提出したことは認め、その余は争う。
延岡市長は、条例の規定に基づき、異議申立てについて延岡市情報公開審査会に諮問し、部分開示決定が妥当であるとする答申(乙8)を経て、異議申立てに対して検討した結果、部分開示決定に違法又は不当な点はなく、当該異議申立てに理由はないとして棄却したものであり、適法なものである。
被告の部分開示決定に何らの違法はなく、よって、被告に何らの不法行為もない。

65日付け異議申立書に対して、115日棄却決定まで、5ヶ月かけるなど、極めて悪質な遅延不開示である。本件訴状が1028日に裁判所に提出された後である。この遅延工作自体が不法行為である。信義則違反である。

(2不法行為4-3について争う。
被告は保有していない情報について不存在として開示しなかったに過ぎない。
開示請求に係る行政文書は、被告が、原告の開示請求時において保有する文書ではなく、また、不開示決定時において保有していない文書である。
区長連絡協議会の総会資料については、被告は、区長連絡協議会総会の開催と同時に取得するものではなく、後日、区長連絡協議会が補助金を申請する際の添付書類として提出され、取得するものである。そのため、原則的な開示決定等の期限である、開示請求があった日から起算して15日以内に当該総会が開催されるとしても、必ずしもその資料については15日以内に入手可能となることが予想されるものではない。
そもそも、条例第10条第1項で「前条各項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から起算して15日以内にしなければならない。」と規定しているが、この15日以内とは、行政文書の開示・不開示を判断するための期限であり、15日以内に開示請求に係る行政文書を取得して開示しなければならないというものではない。
原告に対しては、原告が同時期に開示請求を行った別の文書について閲覧を実施した際、当該閲覧の実施日である平成25530日時点では、被告が当該文書を保有するに至ったため、新たに同文書の開示請求をすれば、開示請求の対象となる旨の説明を行ったが、原告は、新たに開示請求をしなかったものである。
原告は「開示請求から15日以内に入手可能となることが予想される情報が不存在とされることがあってはならないと主張するが、法的根拠がなく、原告の一意見に過ぎない。

 総会資料というものは通常、総会の前に配布されるものである。経験則であり、公序良俗である。市長が出席し、挨拶し、区長を表彰し、市政連絡員の委嘱式を行う総会資料が事前に保有されないことはありえない。(747879)総会は524に終了している。市長の職員が多数出席し、マスコミも取材する総会の資料が関係者に事前配布されないということはありえない。論理則、経験則による。
また、すぐに追加開示しようとしなかったことが不法行為である。信義則違反である。被告は527日午後時点で当該文書を保有していると言っている。それが事実であったとしても、開示決定をすぐに訂正することはできたはずである。本件開示日は530日であった。開示決定書が手渡されたのは当日530日である。甲74号証、「平成24年度第56回延岡市区長連絡協議会総会議案書」の内容を見れば、平成25年度の総会資料もすぐにそのまま開示できることは明白である。
そもそも、行政文書開示請求書のような開示請求書を提出する手続きによることなく、市民からの要望があれば、ただちに行政文書は開示されるべきものである。情報公開条例の手続きによることなく任意に開示されるべきものである。任意で開示されない悪質なケースに対してのみ情報公開条例の規定が援用されれば足りる。情報公開条例の手続きによらず、市民の求めに応じて任意に開示することは違法ではない。それが全体の奉仕者の善意であり、良心である。善良な管理者である。公序良俗である。
わざわざ市民に行政文書開示請求書を提出させる必要もないのに、提出させて、すぐにでも開示できるにも関わらず、わざわざ15日後に開示決定を行う等、市民の利益に反して、情報公開条例の規定を悪用するようなことはあってはならないことである。
既に正当な開示請求書が提出されているのであるから、僅かな時間の違いで開示漏れとなった文書については、追って開示すればすむことである。市民に対して再度開示請求書を提出させるようなことは、全体の奉仕者の良心と善意によってはなしえないことである。それにもかかわらず、異議申立書まで提出させ、それに対する棄却決定を5ヶ月後まで遅延させるなどの行為は、嫌がらせを動機とするものとみなされざるをえない。民法1条違反の不法行為である。
地方公務員法30条、延岡市職員倫理規程第3(4)全力専念義務違反である。同規定(6)違反である。職務上取り扱う情報を公共の利益に反して操作している。既に取得済みの情報を、あたかも未取得であるかのように装っている。

地方公務員法 (服務の根本基準) 第三十条  すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

延岡市職員倫理規程 (倫理行動基準)  第3条 職員は、地方公務員としての誇りを持ち、かつ、その使命を自覚し、地方公務員法をはじめ各関係法令を遵守することはもとより、次に掲げる事項をその職務に係る倫理の保持を図るために遵守すべき基準として、行動しなければならない。
() 職員は、職務の遂行に当たっては、公共の利益の増進を目指し、全力を挙げてこれに取り組まなければならないこと。
() 職員は、職務上取り扱う情報を公共の利益に反して、自らの私的利益のために利用し、又は操作してはならないこと。

(3)不法行為4-4について原告が異議申立書を提出したことは認め、その余は争う。
本件の不開示決定は、平成25527日の午前に決裁を得たものであるが、当該補助金の申請が同日の午後にあったため、結果的には、不開示決定をした後に、保有することとなったものである。
延岡市長は、条例の規定に基づき、異議申立てについて延岡市情報公開審査会に諮問し、不開示決定は妥当であるとする延岡市情報公開審査会の答申(乙9)を経て、異議申立てについて検討した結果、不開示決定に違法又は不当な点はないとして棄却したものであり、適法なものである。
被告の不開示決定に何らの違法はなく、よって、被告に何らの不法行為もない。

平成2565日の異議申立てに対して、棄却決定までに5ヶ月かけるなど、誠意ある対応がなされていない。66日の異議申立てに対してもすぐに開示しなかったことは信義則違反である。民法1条違反である。この遅延工作自体が悪質な不法行為である。被告が冒頭で述べているように、「長期間にわたって開示が実施されなかったとか、請求に対し長期間決定がされなかったなどの特殊なケ-ス」そのものである。

(2)不法行為5-3について争う。
情報公開条例第5条第2号アに該当することを理由に不開示としたのであり、正当である。
本件開示請求に係る行政文書については、製造業者の権利、利益を害するおそれがあるという理由で、不開示決定を行ったものである。文書を作成したシステムの製造業者が反対の意思を表明したことを証する書面が存在しないとしても不開示決定をすることができるものであるが、現在は当該内容の書面を取得している。
延岡市のホームページに記事をどれだけの期間掲載するかについては、被告の裁量で決めることであり、原告が望む期間について当該記事が掲載されていないからといって違法の問題を生じるものではない。
原告は「操作手順書、マニュアルを市民に公開することを望まないのであれば、契約当事者となるべきではない」とか、高度情報通信ネットワ-ク社会形成基本法に反すると主張するが、独自の見解に過ぎない。

被告は、反論に窮すると、独自の見解に過ぎないなどと逃避することを常としている。独自の見解であるか否かにかかわらず、正論である。
「製造業者が操作手順書の開示に反対の意志を表明したことを証する書面」を取得したとしているが、乙25号証によれば、作成日は平成251213日である。125日の被告による質問に対する回答書ということである。被告の依頼により作成されたものである。証拠捏造行為である。
不開示決定日の624日までに作成された文書でなければ証拠能力はない。
1000人以上の市役所職員全員が見ることのできる操作手順書のようなものは、「製造業者の権利、利益を害するおそれ」がある情報が含まれることはありえず、不開示情報とはなりえない。経営政策課が見せたくないだけである。

市民がホームページ自動更新システム操作手順書を閲覧できない場合は、そのシステムを評価することができない。市民の行政監査権、参政権、表現の自由を侵害するものである。
また、他の事業者がよりよいシステムを開発することを妨害するためにマニュアルを秘匿することは公正な競争環境を破壊するものである。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の規定に反する競争制限である。他の事業者、新規参入者を排除しようとする談合随意契約である。

(2)不法行為6-3について
不開示情報であるか否かは、条例第5条に規定する不開示情報に該当するか否かによって判断されるものであり、市の支出に関する情報がいかなる情報によっても不開示にすることはできない情報であるという、法的な根拠はない。
土地購入費及び立竹木移転補償費の金額は、個人の財産に関する情報であり、公にすることにより個人の権利利益を害するおそれがある情報であるため、条例第5条第1号アに規定する不開示情報に該当する。

条例第51号エ 「市の支出に関する情報」であるから不開示情報に該当しない。
地方自治法第242条、市民の監査請求権により、支出に関する情報は不開示にすることはできない。51号ア「法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」である。
また、第7条には公益上の理由により、不開示情報でも開示できることが規定されている。

(3)不法行為6-4について
延岡市長は、条例の規定に基づき、異議申立てについて延岡市情報公開審査会に諮問し、部分開示決定が妥当であるとする答申(乙10)を経て、異議申立てに対して検討した結果、部分開示決定に違法又は不当な点はなく、当該異議申立てに理由はないとして棄却したものであり、適法なものである。被告の部分開示決定に何らの違法はなく、よって、被告に何らの不法行為もない。

どのような経緯を経ても、違法な不開示は不法行為である。

(2不法行為7-3について争う。
情報公開条例第5条第2号アに該当することを理由に不開示としたのであり、正当である。
不開示情報は、条例第5条の規定に規定する不開示情報に該当するか否かによって判断されるものであり、延岡市が対価を支払っているシステムに関する資料であるからといって、当然に不開示情報に該当しないという法的根拠はない。
本件開示請求に係る行政文書については、システム開発業者の権利、競争上の地位その他の正当な利益を害するおそれがあるという理由で、不開示決定を行ったものである。
本件開示請求に係る行政文書については、条例第5条第2号アに該当するため、不開示決定を行ったものであり、条例第5条の規定に反するものではない。

1000人以上の市役所職員全員が見ることのできる操作手順書のようなものは、「製造業者の権利、利益を害するおそれ」がある情報が含まれることはありえず、不開示情報とはなりえない。担当課が見せたくないだけである。

原告は「操作マニュアルを市民に公開することを望まないのであれば、契約当事者となるべきではない」とか、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律に反すると主張するが、独自の見解に過ぎない。

被告は、反論に窮すると、独自の見解に過ぎない、一意見に過ぎないなどと逃避することを常としている。独自の見解であるか否かにかかわらず、正論である。

26号証について: 操作マニュアルのようなものには「固有の業務上の情報」となりえる情報はありえない。あったとしても、書面による承諾を得れば良いということである。情報公開条例第13条による第3者の意見書は提出されていない。恣意的な不開示である。
操作マニュアルのような利用者のための文書には、業務上の秘密となるような情報は含ませないようにすることは当然であり、当該業者の善良なる管理者の義務である。

27号証について: 著作権が第3者に属したとしても、その文書を他人に見せてはいけないことにはならない。

(2)不法行為8-3について
被告が訴外株式会社宮崎県ソフトウェアセンタ-1,590万円出資し、株式を318株保有していること、会社法及び商業登記法の規定の存在については認め、その余は争う。
仮に原告が主張するように株主総会資料が株主総会の議事録の一部を構成するとしても、会社法第318条の規定によって、株主総会の議事録の閲覧又は謄写ができると規定されているのは、会社の株主及び債権者である。
また、商業登記法第10条第1項の規定により、何人も登記事項証明書の交付を請求することができるが、登記に記載されない株主総会の議事録については、この規定によっては閲覧することはできないものであり、株主総会資料についても同様である。
したがって、株主総会資料は、条例第5条第1号アの法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報には該当しない。
原告は、「延岡市が株主ということは、延岡市民が株主ということである」等と主張するが、原告の独自の見解に過ぎにない。

独自の見解であるか否かにかかわらず、正論である。
延岡市が株主ということは、延岡市民が株主ということである。
株主に閲覧謄写権があるということは、株主である延岡市民に閲覧謄写権があるということである。
宮崎県内の全市町村、及び宮崎県が株式会社宮崎県ソフトウェアセンターの株主である。そのような法人の株主総会資料に非開示情報が含まれることはありえない。

情報公開条例第5条第2号ア、同条例第5条第1号に該当することを理由に不開示としたのであり、正当である。

5条第1号ア「法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」に該当する。不当な不開示である。

開示対象文書に含まれる情報のうち、「大株主の状況のうち民間企業の持ち株数と議決権比率」、「取締役・監査役に支払った報酬等の額の支給額」、「当該事業年度に係る会計監査人の報酬等の額の報酬額」は、通常は公にならないものであり、これらを公にすると、法人の営業内容の詳細が判明するなどし、当該法人にとって、競争上不利になるおそれがあります。そのため、これらの情報は、「法人に関する情報であって、公にすることにより当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」 として不開示とします。

「大株主の状況のうち民間企業の持ち株数と議決権比率」は、会社に関する基本的な情報であり、地方公共団体が多数出資する株式会社の基本情報は、通常公にすることを求められている情報である。
「取締役・監査役に支払った報酬等の額の支給額」、「当該事業年度に係る会計監査人の報酬等の額の報酬額」は、役員報酬の額が合理的であるか否かについて、株主である地方公共団体の市民が判断するための基本的な情報であるから、通常公にすることを求められている情報である。
「これらを公にすると、法人の営業内容の詳細が判明する」ということはない。競争上不利になるおそれはない。
不開示情報と、不開示理由との間に合理的な関連性がない。不開示理由は失当である。

(2)不法行為9-3について争う。
不開示情報に該当する情報であるかどうかについては、条例第5条の規定に該当するか否かによって判断されるものであり、開示請求に係る行政文書は、株式上場をしていない訴外株式会社宮崎県ソフトウェアセンタが作成した文書を、被告が保有するに至ったものであるから、被告以外の第三者の情報が記録されており、不開示情報が全くないことが明白な文書ではない。
原告は不開示情報が全く無いと主張するが、原告の独自の見解に過ぎない。また、条例第13条第1項は、開示請求に係る行政文書に第三者に関する情報が記載されている場合は、意見書を提出する機会を与えることができる旨が規定されている。この規定に基づき、第三者に提出の機会を与えるため、相当の期間を必要とすることから、開示決定等の期間の延長を行ったものであるため、本件開示決定等の期間の延長は、適法なものである。
決定期間の延長は、情報公開条例第13条第1項に基づくものであり、何らの違法もない。

延岡市が株主である株式会社宮崎県ソフトウェアセンターは第三者に該当しない。自己に係る情報である。
「第三者に提出の機会を与えるため、相当の期間を必要とする」とあるが、当該第三者の意見書が提出されているという事実を証する書面はない。不必要な期間延長である。

(2)不法行為10-3について争う。
情報公開条例第5条第1号に該当することを理由に不開示としたのであり、正当である。
被告の図書館長は、一般職の職員であるところ、一般職の地方公務員の給与については、条例で定めるとする地方公務員法(昭和25年法律第261号)第24条第6項の規定及び地方自治法第204条第3項の規定に基づき、被告では一般職の職員については、延岡市一般職職員給与条例(平成12年条例第26号)を定めて、一般職の給料表、職務の級や号俸ごとの給料の額及び手当について規定しているが、同条例の規定により決定される一般職の職員の給料及び手当の額は、図書館長の職にある者であれば同一の額になるということはない。
個人の収入に関する情報は、一般人を基準として知られたくない情報であり、公にすることにより、個人の権利利益を害するおそれがあるものと認められる。
また、仮に図書館長の公募制を採用するとした場合に、給料等の勤務条件を示す必要があるとしても、過去に同じ職にあったものと同一の額である必要はなく、特定の一般職の職員の給料の額は、公にされることが予定されている情報ではない。
住民監査請求権を何ら侵害するものではない。

経済的社会的文化的権利に関する国際規約第7条、同一価値労働同一報酬の原則に反する主張であるから無効である。

原告は、「職員の公募は必然である」とか、「報酬額は一般に公示されるべき」とか、「地方財政法第4条第1項に反する」と主張するが、原告の独自の見解に過ぎにない。
原告は、「図書館長の報酬額は、法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報である」と主張するが、原告独自の見解に過ぎない。

独自の見解であるか否かに関わらず、正論は正論である。反論になっていない。

(2)不法行為11-3について争う。
開示請求に係る行政文書には、実施機関内部の検討に関する情報等が記録されているものであり、開示決定等にあたっては、事業の所管課だけではなく、企画担当課や財政担当課など、市全体の予算編成に関与する課を含めた検討を要するものと判断し、不開示情報該当性の審査・判断に相当な期間を要するものとして、開示決定等の期間の延長を行ったものであり、不開示情報に該当しないことが明白であるとは言えない。
条例第10条第1項は、原則的な処理期限を15日以内としているが、同条第2項は、処理上の困難その他正当な理由がある場合には、30日を限度として延長することができると規定している。
したがって、本件の期間延長は、適法に行われているものであり、違法はない。

不法行為12に記載のとおり、開示された文書は定形の事業計画書2枚のみであり、その中に不開示情報が含まれないことは明白である。(73) 企画担当課や財政担当課などは無関係である。

(2)不法行為12-6について   全部開示決定を行ったことは認め、その余は争う。
原告の開示請求書の「図書館の:平成25年度予算要望に関する資料、平成25年度予算事業計画書等」との記載内容(乙11)から、開示請求に係る行政文書を事業計画書に特定したものであり、違法はない。
仮に、当初から原告が「翌年度当初見積書」「翌年度予算要求作成資料」のフォルダ内の文書の開示を欲していたのであれば、当初から開示を欲していた文書の内容について具体的に記載するべきである。

原告は請求当時、「ファイル基準表」を見ていない。不当な隠微であることを証するためにファイル基準表を閲覧し、「翌年度当初見積書」「翌年度予算要求作成資料」のフォルダーの存在を発見したものである。当初の請求内容から同フォルダー内の資料が開示すべき文書であることは明白である。善良なる管理者の注意義務違反である。不当な隠微工作であったことは明白である。

また、開示決定を行った事業計画書を原告に開示の実施を行った際、原告から予算編成の見積書等の閲覧を欲していた旨の主張があっため、追加で開示決定(乙12)を行い、当該見積書等についての閲覧を実施したものである。
したがって、原告は、開示を欲していた文書についての閲覧を行っている。

不当な隠微を目的とする過少開示行為であり、不法行為である。信義則に反し、延岡市情報公開条例第5条に反する違法な不開示であった。

(2)不法行為13-3について
原告が審査請求を提出したこと、延岡市長が開示決定を行ったことは認めるが、その余は争う。
当初の開示請求(乙11)については、「図書館の:平成24年度予算執行状況」と記載されていたことから、担当課である図書館に文書の存在を確認したところ、図書館を所管する教育委員会では保有していない文書であったため、不開示決定を行った。その後、審査請求がなされ、不開示決定に対する審査請求について検討した結果、会計課が保有する文書であることが判明したため、市長部局に移送し、全部開示に至ったものである。
したがって、適切な手続に従ったものであるから、当初の開示請求から一定程度期間が経過していたとしても、違法はない。

不法行為1112に見られるように、故意の隠微行為であった。不誠実な隠微工作であり、民法1条違反の不法行為である。

(2不法行為14-3について争う。
平成25年度のこども家庭課ファイル基準表に開示請求に係る文書の名称が記載されていること、当該開示請求に係る文書が物理的に市庁舎内に存在することは認め、その余は争う。
本件開示請求に係る文書は日本赤十字社宮崎県支部延岡市地区が保有する文書であり、日本赤十字社は、被告とは別の法人であるから、条例第2条第1号にいう実施機関に該当しない。また、別法人の文書が物理的に市庁舎内に存在するとしても、開示請求の対象となる行政文書については、条例第2条第2号で、「実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図面及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録であって、規則で定めるものをいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているもの」をいうと定義されており、被告の実施機関の職員が組織的に用いるものとして保有していない文書は、条例に規定する行政文書にはあたらない。
同文書は日本赤十字社が管理している文書であり、日本赤十字社は、独自の情報公開制度を有している。
なお、不開示決定に先立ち、原告に対して、開示請求に係る文書の名称は、便宜上ファイル基準表に記載されていたが、被告の保有する文書ではなく、誤った記載であったことを謝罪した上で、日本赤十字社は、「日本赤十字社の保有する情報の公開に関する実施要綱」に基づき、日本赤十字社宮崎県支部に開示請求を行うことができることを説明したが、原告は、異議があるとして訴訟をする旨を主張するだけであった。

「日本赤十字社が管理している文書」、「日赤が保有」という事実の根拠が無い。虚偽である。
「便宜上」ファイル基準表に記載されていた、ということは、延岡市職員の便宜であり、組織的に用いられているものである。延岡市職員によって管理されているということは、市の職員が保有しているものである。組織的に用いられないのであれば、市の職員の管理下にあるはずはない。
日赤の文書のみを特別例外扱いすることはできない。他の法人の作成した文書は開示されている。平等保護に反する。憲法14条違反である。
延岡市が保有する文書について、日本赤十字社宮崎県支部に対して開示請求を行うことを強要することはできない。市民の選択の自由である。
日本赤十字社宮崎県支部が開示するのであれば、同じ文書について、条例第13条第1項の規定により、延岡市が開示できるはずである。日赤関係の文書のみ特別扱いすることのできる法的根拠がない。他の法人関係の文書と同様に取り扱われなければならない。
第三者に係る情報であるならば、条例第13条第1項の規定により意見書の提出を求める手続きが取られるべきであるが、そのような事実経緯はない。不当な隠微工作である。
8390号証に見られるような、恐喝募金活動の主犯格に関する情報を隠避するものである。

(2)不法行為15(会議録不作成)3について
平成25年度9月、第16回延岡市議会定例会が平成25924日に閉会したことは認め、その余は争う。
本件開示請求に係る文書は、開示請求時及び開示決定時においても、議会が保有しておらず、不開示決定をしたものである。
議事録を作成するにあたっては、議事を録音したものを業者に送り、それを書き起こして、校正を行ったうえで、作成することから、議事録が完成するまでには一定の期間を要するものである。
よって、議会の閉会から2週間を経過しているからといって直ちに違法となるものではない。

会議録の作成が遅すぎることは違法である。遅滞なく作成されなければならない。市民に対する報告義務違反である。市民主権違反である。
延岡市議会基本条例21項の(3)5条、1条違反である。延岡市議会政治倫理綱領第一条違反である。受任者の報告義務違反である。民法1条信義則違反である。
延岡市情報公開条例第5条違反である。

また、議会の本会議は、公開しており、誰でも傍聴できるため、地方自治法第115条や延岡市議会基本条例第7条の規定に反するものではない。なお、被告の議会においては、本会議は地元ケ-ブルテレビやFMラジオでも視聴することができる状態にしている。

テレビ、ラジオを視聴できない市民もいる。本会議当日に視聴できない市民もいる。
原告は、他の市議会のように、インターネットで常時視聴できるようにすることを求めたが、実現されていない。容易に実現可能な情報公開を実現しないことは信義則違反である。憲法252項生活福祉向上改善義務違反である。テレビで放映したデータをそのままインターネットで視聴できるようにすれば、テレビ、ラジオがない市民、ワイワイに加入していない市民も常時視聴できるはずである。他の市町村ではそうなっている。
延岡市議会基本条例21項の(3)5条、1条違反である。延岡市議会政治倫理綱領第一条違反である。受任者の報告義務違反である。民法1条信義則違反である。

また、会議録の作成後は、被告の情報公開センタ-や被告のホ-ムペ-ジにおいて閲覧に供しており、情報公開請求をしなくても閲覧できるものであり、原告も、以前から閲覧しているものである。

会議録の作成が遅すぎることが問題である。閉会後すみやかに作成されなければならない。常時閲覧可能でなければならない。

17 訴状第2不法行為15(議案書の不開示)について
ホについて争う。
回答期限とは、原告が勝手に設定したものであって法的根拠はないものである。

26日に開会される議会についての議案書開示を求めるものであるから、即時回答が求められることは当然である。

へについて 争う。
原告が、平成25224日に、延岡市長宛として経営政策課に送信したメールについては、総務部総務課のメールアドレスから38日に返信をしている(乙13)。

26日に開会される議会についてのメールに対して26日以降に返信することは、遅すぎる返信である。信義則違反である。

(2)不法行為15(議案書の不開示)3について争う。
議案書を市民個人に配付すべき法律上の義務はない。

市民に対して議案書を配布するのは当然の義務である。予備が準備されているにも関わらずただちに配布しないのは信義則違反である。民法1条違反である。

議案書は、議会に提出した後、情報公開センタ-において閲覧に供している。

そのような教示はなかった。教示義務違反である。不法行為である。

また、議会の本会議は、公開しており、誰でも傍聴できるため、地方自治法第115条や延岡市議会基本条例第7条の規定に反するものではない。なお、被告の議会においては、本会議は地元ケーブルテレビやFMラジオでも視聴することができる。
さらに、会議録の作成後は、被告の情報公開センタ-や被告のホームページにおいて議会の会議録については閲覧に供しており、情報公開請求をしなくても閲覧できるものであり、原告も、以前から閲覧しているものである。したがって、地方自治法第115条の規定に反するものではないし、何らの義務に違反するものでもない。

議会開会期日の2日前に議案書の配布閲覧を求めているにも関わらず、ただちに応じなかったことは会議公開原則に反することである。地方自治法第115条違反である。
延岡市議会基本条例21項の(3)5条、7条、1条違反である。延岡市議会政治倫理綱領第一条違反である。市民に対する報告義務違反である。民法1条信義則違反である。憲法上の市民主権、表現の自由、参政権の侵害である。

(1)不法行為16-1について同記載の事実を否認し、主張は争う。
原告は、開示請求書と称する添付ファイルのついた電子メ-ルを送信したに過ぎず、電子メ-ルでの情報公開請求は認められていない。

「電子メ-ルでの情報公開請求は認められていない。」との法的根拠はない。

(3)不法行為16-3について争う。
情報公開請求制度は、延岡市情報公開条例が制定されたことによって創設された制度であり、条例第4条において、「前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を実施機関の長に提出してしなければならない。」と規定されている。
被告が定めている情報公開事務の手引の中の延岡市情報公開条例逐条解説には、条例第4条の解釈として、「本条に基づく開示請求は、実施機関の長に対する開示請求書の直接提出及び郵便による開示請求書の郵送に限るものとし、口頭による請求、電話による請求及びファックスによる請求は認められないものである。」としている(乙14)。被告では、情報公開請求は、窓口又は郵送による書面の提出の方法によることのみが認められているものであるから、書面での提出を求めたものである。
紙による書面を要求することは、何ら原告の表現の自由を侵害するものでもなく、また憲法第13条に規定される権利を侵害するものでもない。
高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の規定は、被告に電子メ-ルでの情報公開請求を受け付けることを義務づけるものではない。

「情報公開事務の手引」は条例ではない。条例、憲法に反して市民の自由を制限する規定があるとすれば、無効である。地方自治法142項違反の恣意的な制限である。
電子メールでの開示請求書を受け付けないとの規定はない。

(4)不法行為16-4について争う。
原告はファックスにより開示請求をしたが、延岡市情報公開条例の制度においては、ファックスによる開示請求は認められていない。

条例にそのような規定はない。

情報公開制度の手続など制度の運用については、条例の範囲内において合理的な裁量が認められるものである。

市民の自由を制限するには条例によらなければならない。地方自治法142項違反である。
合理的ではない。ファックスではいけない理由が示されておらず、合理性がない。

そもそも、条例が開示請求は書面を提出しなければならないと規定しており、口頭やファックスでの申請を認めていない以上、申請自体がなかったとも解釈できるところを、被告は善意で原告の請求の意思を尊重し、形式的に不備のある申請書が提出したものとして、原告の有利に取り扱っている。

「ファックスでの申請を認めていない」とあるが、条例ではそのような制限は規定されていない。

また、被告は、最終的には全ての請求について、書面での提出と同様に情報公開請求が行われたものとして取り扱い、対応している。

民法第97条により隔地者間の意思表示は成立している。
被告にファックス書面として正当に届いていた開示請求書に、あらためて手書きの署名をすることを原告は強要されている。原告は不必要な署名作業の強要によって、甚大な精神的苦痛を被っている。自由を知らない者にはこの精神的苦痛を察することはできないかもしれない。

(隔地者に対する意思表示)
民法 97 隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。

原告は、情報公開請求以前に、被告の図書館や議会事務局を訪れており、開示請求書を窓口で提出するか、あるいは、郵送によっても容易に情報公開請求を行うことができた。

表現の自由(あらゆる方法で伝える自由)、選択の自由(電子メール、Faxの方法)、創意工夫の自由、幸福追求権の問題である。どのような方法で開示請求を行うかについては、憲法13条により、個人の自由な選択が尊重されなければならない。

延岡市情報公開条例における開示請求の方法を「本条に基づく開示請求は、実施機関の長に対する開示請求書の直接提出及び郵便による開示請求書の郵送に限る」としたからといって、何ら原告の法的権利を侵害するものではない。

表現の自由(あらゆる方法で伝える自由)、選択の自由(電子メール、Faxの方法)、創意工夫の自由、幸福追求権、参政権の侵害である。民法97条、1条違反である。

(1)不法行為17-1 2について
原告が、請願書と題する電子メ-ルを送信したこと、議会事務局の職員が電子メールを送信したこと、請願の提出期限が平成2535日午前10時であることを通知したことは認めるが、その余は争う。

37号証、甲1号証-3(14)により、疑いの余地はない。

(2)不法行為17-3について
原告が電子メールを開封した時間については不知。原告が、表現の自由の問題である旨の内容を記載した電子メールを返信したことは認める。
表現の自由の問題であるとする原告の主張は争う。表現の自由の問題ではない。

憲法16条の請願権の行使のための提出文書をどのように表現するかは、国民個人の表現の自由の問題である。

(3)不法行為17-4について
原告が急を迫られていたことについては不知、原告が議会事務局に書面を提出したことは認めるが、その余は争う。
請願書にはその要件として、紹介する議員の署名や記名押印が必要であるが、本件書面には、議員の署名や記名押印がないのであり、請願書には該当しない。

憲法16条にはそのような条件はない。他人である議員の署名を要するとすることは、個人の尊厳と尊重に反し、憲法16条、13条違反である。

(4)不法行為17-5について
原告が、議事録を開示請求したこと、及び陳情書として処理されたことは認め、1枚目の表紙が破棄されていた事実は否認する。
地方自治法第124条において、普通地方公共団体の議会に請願しようとする者は、議員の紹介により請願書を提出しなければならないと規定されており、議員の紹介がない本件については、請願書の提出の要件を満たさない。

地方自治法第124条の規定は憲法違反であり、無効である。議員の紹介を要件とすることは、個人の尊重に反し、憲法13条に適合しない。憲法16条にも適合しない。何人も請願する権理があると規定されており、議員の紹介を得た者だけが請願の権理があるとの規定はない。議員の紹介を得た者だけが請願権を有するということは差別である。平等保護違反である。憲法14条違反である。違憲審査を求める。

「延岡市議会会議規則第134条 請願書には、邦文を用いて、請願の趣旨、提出年月日、請願者の住所及び氏名(法人の場合には、その名称及び代表者の氏名)を記載し、請願者が押印をしなければならない。
2 請願を紹介する議員は、請願書の表紙に署名又は記名押印をしなければならない。」
と規定されており、「請願を紹介する議員」がある場合は「記名押印をしなければならない。」 ない場合はしなくてもよい、と解釈される。「請願を紹介する議員」が記載事項として必要不可欠とは規定されていない。
提出された請願書は、地方自治法第124条の規定によるものではなく、憲法16条の規定による請願書であると説明されている。(37)

したがって陳情として処理をしたものであるが、委員会に付託する際、陳情書の上にあった請願書と書かれた表紙を取り外して、別途保管したものである。
議事録に1枚目の表紙の写しが添付されていないとしても、別途保管しているものであり、破棄したものではない。

取り外したこと自体が改竄である。別途保管されているとしても改竄である。
刑法155条、公文書偽造罪に該当する、公文書の改竄である。甲の表現の自由の侵害である。個人の尊厳の侵害である。

(5)不法行為17-6について争う。
地方自治法第124条において、普通地方公共団体の議会に請願しようとする者は、議員の紹介により請願書を提出しなければならないと規定されており、議員の紹介がない本件については、請願書の提出の要件を満たさない。

憲法13条、16条、14条違反である。

また、延岡市議会会議規則第140条は、「議長は、陳情書又はこれに類するもので、その内容が請願に適合するものは、請願書の例により処理するものとする。」と規定している。請願書の要件を満たさないものを、陳情書文はこれに類するものとして、請願書の例により処理し、委員会で審査をしており、違法はない。
被告は、何ら原告の表現の自由を侵害していないし、個人の尊厳を侵害していない。

請願書として処理されなかったことは違法である。憲法16条違反である。(不法行為17-1
請願書と記された表紙が破棄されたことは、表現の自由の侵害である。思想良心の自由の侵害である。人間の尊厳の冒涜である。公文書の改竄である。刑法155条、公文書偽造罪である。(不法行為17-2

(6)不法行為17 7について争う。
被告に何らの不法行為もなく、原告の表現の自由は何ら侵害されていないし、損害もない。

刑法223条、強要罪である。表題を「陳情書」に変更しなければ、請願陳情として受け付けない旨を告知し、自由を奪い、義務のないことを行わせ、権利(請願権、表現の自由、参政権)の行使を妨害した。(不法行為17-3

刑法(強要) 223  生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。

請願書の「受理番号の通知を求める」と記載されているにもかかわらず、通知しなかったことは信義則違反である。民法1条違反である。(不法行為17-4)

電子署名付き電子請願書を受け付けず、紙の請願書の持参による提出を強要したことは、強要罪である。高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の趣旨に反する。(不法行為17-5
それにより、往復交通費、47枚分の紙、インク代の損害が発生した。

(2)不法行為18-2について
原告が多大な労力を費やして作成したかについては不知、その余は争う。意見公募手続条例の制定を求める陳情については、総務財政委員会に付託することが予定されていたことから、議会運営委員会で陳情の内容自体について審議するものではなく、議会運営委員会議事録に別紙2意見公募手続条例案説明書」は添付されていないのは当然である。

別紙1、別紙2は請願陳情書と一体の文書であり、それを分離した時点で改竄である。総務財政委員会の記録にも別紙2は存在しない。本会議の記録にも存在しない。本会議の採決前に全議員に配布されていない。市長に送付された記録にも別紙2は存在しないことは総務課によって確認されている。総務課に対する請願陳情書の文書開示請求時に、担当者と別紙2の不存在を確認している。
別紙2が考慮されることなく、市議会議員、及び市長部局員により審議検討されていたということである。検閲である。憲法21条違反である。

意見公募条例の制定を求める陳情は、現に、総務財政委員会に付託され、さらに、本会議で陳情として審議されている。そして、その説明書は、保管されており、総務財政委員会で配付されている。
よって、公文書の改ざんにも当たらないし、表現の自由の侵害でもなく、個人の尊厳も侵害していない。

説明書が分離保管されていること自体が改竄であり、検閲である。憲法21条違反である。(不法行為18-1)

行政手続法 46条の規定に反し、延岡市において、「第六章意見公募手続等」に準じる条例が制定されていないのは違法である。延岡市行政手続条例において、行政手続法第2章から第5章までの規定に準ずる規定があるにもかかわらず、第6章のみ除外されていることは違法である。不法行為である。(不法行為18-2)
この8年間の条例不備によって原告を含む延岡市民は甚大な損害を被っている。市民の意見が求められる機会がほとんどなく、市民の意見に応答がなく、市民の意見が市政に反映されないという損害を被っている。反民主的な市政運営によって市民は不利益を被っている。
平成2533日付け請願書「延岡市行政手続条例の改正を求める」「意見公募手続条例の制定を求める」が提出され、条例の不備が指摘されているにも関わらず、改善されないのは故意悪意による不法行為である。
原告の精神的損害額は50万円を下らない。
不法行為20のような、パブリックコメント手続の適正手続違反による市民の損害が発生することも本件条例不備に原因がある。


行政手続法 46  地方公共団体は、第三条第三項において第二章から前章までの規定を適用しないこととされた処分、行政指導及び届出並びに命令等を定める行為に関する手続について、この法律の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(1)不法行為19-1について同記載の事実を否認する。
議会運営委員会が開催され、同委員会では、原告の提出した陳情第13号、第14号について審査を行い(地方自治法第109条第2項)、本会議において「議案第121号延岡市議会基本条例の制定」が可決された場合、「みなし不採択」による処理を行うことを決定した。
そして、本会議において、「議案第121号延岡市議会基本条例の制定」が、可決されたため、陳情第13号、陳情第14号については、不採択とされたものと決定したのである。

延岡市議会会議規則には、「みなし不採択」の規定はない。規則によらない恣意的な議会運営である。
他の請願陳情議案については本会議で質疑、討論、採決の手続きが取られているにもかかわらず、陳情第13号、第14号については同様の手続きが取られなかったのは不平等である。憲法14条違反である。
また、本件A「陳情第13号、陳情第14号」はB「議案第一二一号延岡市議会基本条例の制定」の前に必要な適正手続きを求める議案であるから、Bの採決より前に、Aの採決に伴う質疑、討論を議員全員に対して求めなければならないものである。それを怠ることは、信義則違反であり、公序良俗違反である。論理則違反である。民主主義の基本原理違反である。会議の適正手続違反である。
A議案そのものが討論、質疑を全議員に対して求めるものであるにもかかわらず、それを無視してみなし不採択のような処理を行うことは信義則違反、公序良俗違反、会議の適正手続違反である。憲法31条違反である。個人の尊重、憲法13条違反である。

(5)不法行為20-5について
平成25213日のメールの存在について認めるが、218日のメールの存在については争う。218日に原告が送信したとするメールは、議会事務局では確認できない。

218日のメールについては甲1号証4頁目のとおりである。

(6)不法行為20-6について原告がパブリックコメントの結果の公表期間の明示を求めたことは認め、その余は争う。結果を公表しないという意図はない。

結果の公表期間の明示を求めたにも関わらず、直ちに返答できないことは、結果を公表する気がないということである。

(7)不法行為20 7について
会合があったこと及び原告が説明したことは認める。原告と議会とは何らの契約関係にないため、契約違反であるとの主張は争う。

「甲は、提出された意見について、結果を公表しないこと、議会の意見を示さないことは契約違反であることを説明した。」ということを被告は認めている。わざわざ原告がこのようなことを説明しなければならなかったのは、被告が結果の公表をしたくないという意図が明らかであったからである。原告がこのような道理を説かなければ、公表されない状況にあったということである。
議会基本条例案のパブリックコメントについて、「提出されたご意見の概要と、それに対する市議会の考え方などについては、募集期間終了後にホームページで一定期間公表いたします。」と市議会のホームページに約束されているということは、意見書を提出すればそれに対して市議会の応答義務、公表義務があるということである。

(8)不法行為20-8について
-ムペ-ジ上にパブリックコメントの結果を公表したことは認めるが、その余は争う。パブリックコメントに寄せられた意見に対する議会の考え方は示している。

提出された35項目の意見の内容に応じた市議会側の意見が、全く示されていないことが問題である。

(9)不法行為20-9について争う。
延岡市議会が意見公募の結果の公表に際してどのように公表するかは市議会の裁量であり、意見の一項目ずつに対して意見を述べなければならない義務はなく、公序良俗違反はなく、信義則違反もなく、何らの違法はない。

条例案について意見を公募するということは、提出された意見に対して応答する義務を伴うということである。35項目の意見のうち、ひとつも市議会の考え方を示さないということは、信義則違反である。民法1条、90条、415条違反である。
延岡市議会基本条例前文「議会は、市民への情報公開と説明責任を果たすことはもとより、市民との協働を進めるため、その多様な意見を聴き、反映させる」
2()「市民の多様な意見を聴き、市政に反映させる」
3() 「市政全般について市民の多様な意見を聴き、市政に反映させる」
27 「常に市民の意見及び社会情勢の変化を勘案し」
等の、市民の意見を聴き、反映させるという趣旨に反するものである。これは民主主義社会で当たり前の信義則である。憲法上の民主主義、請願権、個人の自由、幸福追求権の最大尊重義務等の規定から当然導かれるルールである。
行政手続法第6章意見公募手続等第42条「提出意見を十分に考慮しなければならない。」、第434「提出意見を考慮した結果(意見公募手続を実施した命令等の案と定めた命令等との差異を含む。)及びその理由」を公表しなければならない、との規定に反するものである。意見公募手続において順守されるべき当然の適正手続違反である。公序良俗、信義則違反である。

(1)不法行為21-1について
原告が、議案と題する書面を提出したこと、及び提出期限は認めるが、その余は争う。
地方公共団体の議会に議案を提出する権限があるのは、普通地方公共団体の長(地方自治法第149条第1号)、議会の議員(同法第112条第1項)及び議会の委員会(同法第109条第6項)であり、これら以外の者が議会に対し、議案を提出する権限はない。

「憲法第16条、延岡市議会基本条例第53項、延岡市議会会議規則第140条の規定により議案を提出する。」と冒頭に記載されているのであるから、争うことのできない事実である。
議会において議題となる、あらゆる提案事項が議案である。
地方自治法第149条第1号、第112条第1項、第109条第6項に規定される者から提出される議案、その他の者から提出される議案(請願陳情等)はすべて議案である。実際に、議会の議事録には請願陳情等も議案として記載されている。乙18号証1頁には、議案番号の欄に市長の議案も市民の議案も同じように記されている。

地方自治法第149条第1号、第112条第1項、第109条第6項に規定される者から提出される議案でないとすれば、延岡市議会会議規則第140条の規定により、請願陳情に類するものとして処理されなければならないことは当然である。提出時に福島昌宏氏に説明されたとおりである。3月の請願書提出時に、メールのやり取り、及び「請願書」と「陳情書又はこれに類するもの」(37号証)で説明されているとおりである。
故意悪意による不作為である。

(2)不法行為21-2について同記載の事実を否認する。
議会事務局の職員が採決しないなどと、脅迫したことはなく、議会で審査する際、陳情であることを明確にするために、助言をしたものである。

その後、実際に採決されなかった事実により、脅迫、強要があったことは明らかである。

(3)不法行為21-3について原告が同記載の主張を行ったこと自体は認めるが、その主張内容の当否については、争う。何ら表現の自由の問題ではない。

「陳情書又はこれに類するもの」である場合には「陳情書」という表題にしなければならないという規則はない。
「陳情書」という表題にしなければ、「陳情書又はこれに類するもの」とみなされないという規則はない。
どのような表題にするかは、個人の表現の自由の問題である。

(4)不法行為21-4について
受領印を押したことは認めるが、その余は争う。
題名の変更については(2)で述べたように、議会で審査する際、陳情であることを明確にするために、助言をしたものである。
書面について、受領を拒んだことはなく、現に受領している。

題名を「陳情書」に変更しなければ受理しない態度であった。

(6)不法行為21-6について争う。
議案と題する書面の取扱いは、議会運営委員会で決めたものである。原告に議案の提出権がないことは、(1)で述べたとおりである。また、請願書の提出には議員の紹介が必要であるところ(地方自治法第124条)、議員の紹介がないため、請願書の提出の要件も満たさない。なお、地方自治法に定めのある請願とは異なり、陳情は、法的には受理義務や誠実な処理義務はない事実上の行為である。

延岡市議会のホームページには、次の説明がある。

請願書と陳情書
市政について意見があるときは、請願書や陳情書を市議会に提出することができます。
請願の場合は市議会議員の紹介を必要としますが、陳情の場合はその必要がありません。
延岡市議会では、請願、陳情の取り扱いに違いはありませんが、委員会で審査した後、本会議で採択か不採択を決定し、その結論を請願(陳情)者へ通知するとともに、関係機関に送付し、処理を要請します。
http://www.city.nobeoka.miyazaki.p/contents/sonota/gikai/seigan/index.html

市民に対して「請願、陳情の取り扱いに違いはありません」と約束されている。
15号証3頁によれば、「延岡市議会の場合は、所管の委員会に付託し、審査の上、その結果を議会に報告して審議されています。」と、ルールが述べられている。
延岡市議会会議規則どおりに処理されなければならない。
憲法第16条、延岡市議会基本条例第53項、第13条、延岡市議会会議規則第140条、請願法5条違反である。

被告の取扱いは、何ら憲法第14条に反しないし、原告の表現の自由、個人の尊厳、参政権を侵害しない。原告と被告は本件につき何らの契約関係にもなく、被告に何らの債務不履行もない。

原告の請願陳情議案のみが差別的に取り扱われ、採決されなかったことは平等保護違反である。憲法14条違反である。検閲である。憲法21条違反である。
刑法223条、強要罪である。
特定の表現を強要したことは、表現の自由の侵害である。
請願権の侵害である。
参政権の侵害である。市民的政治的権理国際規約25条違反である。
延岡市議会会議規則第140条違反である。
ルールに則った議会運営がなされないことは、民主主義の原理原則違反である。公序良俗違反である。
信義則違反、民法1条違反である。
善解義務違反である。
個人の尊重、人間の尊厳の侵犯である。憲法13条違反である。

平成2512月議会に提出された議案書、市民議案書(請願書、陳情書又はこれに類するもの)と記載された議案書が不法行為22として繰り返されているように、故意悪意の不法行為であることは明白である。極めて悪質である。
精神的損害として、加重賠償が認容されるべきである。
イギリスでは、公務員による、恣意的、抑圧的、または憲法違反の行為による不法行為である場合には制裁的損害賠償が課されている。
アメリカでも陪審員による制裁的損害賠償が課される。

国民の表現の自由、参政権、請願権、民主主義の基本原理に関わる重大な人権侵害問題である。
国内の裁判所において救済されない場合には、自由権規約の規定により、国連人権救済機関に申告されなければならない問題である。



以上

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