2014年3月21日金曜日

2011年6月30日までに違憲状態を除去すること

ドイツ憲法裁判所の判決書
Im Namen des Volkes = 国民の名において
判決を出してもらいたいものです。日本の裁判事も。

選挙法は憲法違反――ドイツ連邦憲法裁判所判決 2012年7月30日
 先週の水曜(7月25日)、ドイツの連邦憲法裁判所も、連邦選挙法に対して違憲判決を出している。問題となった論点はいろいろあるが、まず、連邦選挙法6条1項1文による州名簿の形成は「負の投票価値」(negatives Stimmgewicht)の効果を可能にし、それ故、選挙の平等性と直接性、および政党の機会均等の原則を侵害すること(基本法38条1項、21条1項)。もう一つは、「超過議席」(Überhangsmandat)は比例代表選挙の本質的性格を損なわない範囲でのみ受忍し得るものであること、具体的に言えば、超過議席が生じた場合、それが院内会派を構成するのに必要な議員数〔30人〕の半分を超える場合は、選挙の平等と政党の機会均等の原則を侵害すること、である(BVerfG vom 25.7.2012)

このパラドックスについて、すでに連邦憲法裁判所は、4年前の2008年7月3日、連邦選挙法7条3項2文(+6条4、5項)によって生まれる「負の投票価値」の効果が、平等選挙と直接選挙の原則を侵害し、違憲であると判示していた(BVerfGE 121,266)。裁判所は、連邦選挙法を、「遅くとも2011年6月30日まで」に憲法適合的な規定に改めることを立法者に要求した。連邦議会はこの期限までに法律の改正をしなかった。2011年10月になって、ようやく選挙法を微修正して、「負の投票価値」の緩和をはかったが、この選挙法改正(第19次)に対して、規範統制や憲法異議などの形で提訴が行われた。そして先週、憲法裁判所が違憲のだめ押し的判断を下したというわけである。


ドイツ連州憲法裁判所 Bundesverfassungsgericht, Karlsruhe

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