2014年10月4日土曜日

選挙無効請求の訴状を提出

大変お待たせしました。
訴状を提出しました。

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求裁判状
平成26929

福岡高等裁判所宮崎支部 民事部 御中

原告    岩﨑 信


被告    宮崎県選挙管理委員会
代表者 委員長 後藤仁俊

選挙無効請求事件


請求の趣旨
1    平成26126日実施の延岡市長選挙を無効とする。
裁判費用は、被告が支払わなければならない。
との趣旨の裁決を求める。
市民的政治的権理国際規約 (International Covenant on Civil and Political Rights, 1979) 14条、憲法第32条、第76条により、独立判事による裁判を求める。



求の原因

原告は本件選挙の候補者である。(以下、甲という。)
1.    平成2634日、延岡市選挙管理委員会は、「平成26126日執行の延岡市長選挙に係る選挙の効力に関する異議の申出に対する決定書謄本」を甲に対して送達した。
2.    平成26323日、甲は、被告宮崎県選挙管理委員会に対して、審査請求書を送達した。
3.    平成2692日、甲は、宮崎県選挙管理委員会からの「裁決書」を受領した。
4.    被告は、選挙を無効としなかった。

5.    選挙を無効とすべき理由
(ア)  選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反したこと。
(イ)  選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったこと。
(ウ)  憲法に適合しない選挙法の規定は無効であるから、これに基づいて施行された本件選挙も無効であること。
(エ) 被告が選挙を無効としない理由は不合理であること。


主要論点
1.    誰でもポスター掲示場の場所を特定できる図面としての最低基準が満たされている図面が交付されていたのか否か。
2.    延岡市選挙管理委員会は、甲と他の候補者のポスター掲示状況の不均等状態を解消するために何らかの対策を講じたか否か。便宜供与を行ったか否か。

被告の裁決書について:
全体として、棄却することを主たる目的として、企画された裁決書である。棄却せんがために、現実に発生した不平等状態を顧みず、違法を合法と言い、憲法違反を無視し、不公正に公正の仮面を被せることをはばからない内容となっている。

1 申立ての理由1について
申立人は、市委員会が、ポスター掲示場の設置場所を表示した詳細な図面を交付しなかったこと、また、ポスター貼付けの請負のあっせんを行わなかったことをもって、申立人に対する便宜供与を怠ったと主張する。しかしながら、市委員会は、他の候補者と公平に同じ内容の図面及び一覧表を申立人に交付しており、また、同様の図面及び一覧表を交付したこれまでの選挙において、ポスターの掲示に支障が出た例はないのであるから、市委員会が申立人の要求する図面を交付しなかったことをもって、便宜供与を怠ったとは言えない。また、令第111条の2の規定は努力義務を定めたものであるから、市委員会がポスター貼付けの請負を業とする者の情報を持ち合わせていなかったため、あっせんを行うことができなかったとしても、同条に違反したとは言えない。

「他の候補者と公平に同じ内容の図面及び一覧表を申立人に交付しており」
  他の候補者は過去に何度も選挙に立候補した経験を有しており、ポスターの掲示作業には慣れており、掲示場所も把握されている。甲は、初めての立候補であり、一度もポスターの掲示作業を経験したことがない。誰でも場所を特定できる地図としての最低基準を満たしていない図面を交付することは、新人候補者を混乱に陥れるだけであり、立候補経験者を有利に立たせることとなる。結果として、甲はポスターを掲示することができなかったのであるから、不公平である。

「同様の図面及び一覧表を交付したこれまでの選挙において、ポスターの掲示に支障が出た例はないのであるから」
過去に支障が出た例がないか否かは問題ではない。過去に支障が出た例があったとしても、当該候補者が届出なかっただけであり、表面化しなかっただけかもしれない。

「令第111条の2の規定は努力義務を定めたものであるから、市委員会がポスター貼付けの請負を業とする者の情報を持ち合わせていなかったため、あっせんを行うことができなかったとしても、同条に違反したとは言えない。」
令第111条の2は、最低限なされるべきことが規定されているものである。全候補者のポスターが平等に掲示されなければならないことは、選挙公報紙において、全候補者の政見等が均等に掲載されなければならないことと同様である。そのために当然想定される必要な便宜供与努力を怠ったのであれば、同条に違反したと言わざるをえない。選挙の告示前にポスター貼付けの斡旋ができるように準備されていなければならなかったが、それを怠っている。仮に、令第111条の2のような内容の明文の規則がなかったとしても、選挙の基本原則である、公正平等性が著しく損なわれていることは明らかであり、選挙が無効とされる理由として十分である。規定の有無にかかわらず、当然なされるべきことがなされなかったということである。

「努力義務を定めたものであるから」 とあるが、最低限の努力をした事実の痕跡は微塵もないのであるから、義務違反である。努力したのであれば、容易に可能な便宜供与である。

2 申立人は北方文化センターの使用申請に対し、市委員会から使用できない旨の通鞠知が一旦なされたことについて、個人演説会の開催権を奪う目的の不利益供与行為であると主張する。また、当該通知が書面での通知ではなかったため、執行規程第7条に違反すると主張する。しかしながら、市委員会が同施設の使用ができない旨を一旦通知したのは、期目前投票所の入口が同じフロア内にあったことから期目前投票への影響を懸念したためであり、当該通知を口頭で行ったのは、使用不可としたことを早期に知らせる目的によるものであったと認められる。また、市委員会は、その後の検討により、申立人の使用を許可することとしたため、結果的に演説会開催不能の通知は必要なくなったものであり、執行規程第7条に違反したとは言えない。

「当該通知を口頭で行ったのは、使用不可としたことを早期に知らせる目的によるものであったと認められる。」 とあるが、執行規程第7条通りに執行したとしても早期に知らせることができる。遅れるわけではない。どのような目的があったとしても、執行規程第7条に違反してよいことにはならない。公正な選挙執行のための規則であり、不正防止のための規則なのであるから、順守されなければならない。

「執行規程第7条に違反したとは言えない」とあるが、目の前にいる甲に対して書面による通知をしなかった時点で、規定違反である。

申立ての理由3について
申立人は、市委員会から選挙運動用ビラへの証紙貼付けを要求されたこと及び当該証紙貼付けについて便宜供与がなかったことにつき、信義則等に違反する旨主張する。
しかしながら、市委員会は法第142条第7項の規定に則った手続を申立人に求めただけであり、また、当該証紙の貼付けについて、選挙管理委員会に便宜供与を義務づける定めはないから、市委員会に申立人の主張する違反はない。

全ての候補者が平等に、ビラを頒布できるようにすることは選挙管理委員会の責務である。公正な選挙執行が妨げられた。
ビラを直ちに新聞折込にできるようにしなかったことは、選挙管理委員会の重大な瑕疵である。
「当該証紙の貼付けについて、選挙管理委員会に便宜供与を義務づける定めはない」 とあるが、定めがないとしても、選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったといえるものであり、選挙を無効とするに十分な理由である。

申立ての理由4についてi
申立人は、市委員会が特別な理由なく告示日から投票日までの期間を7日間しかとらなかったことについて、法第33条第5項第4号に違反すると主張する。しかしながら、同号の「少なくとも7日前」という規定は、やむを得ない事情がある場合のみ7日前とする申立人の主張には根拠がなく、市委員会は、規定のとおり、7日前までに告示したのであるから、同条に違反したとは言えない。

根拠は、民法1条信義則、90条公序良俗違反。
憲法の基本理念である国民主権違反。
市民的政治的権理国際規約25条参政権侵害。「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定違反。
憲法31条適正手続違反。
憲法21条違反。市民が候補者について均等に知る権理、知らせる権理侵害。市民的政治的権理国際規約19条違反。
選挙の基本理念である自由公正の原則違反。
自然法違反。7日では短すぎるというのは自然法である。

仮に、7日しかとらなかったことが合法であるとしても、憲法違反であり、選挙の基本理念である自由公正違反の原則を著しく阻害するものである。国民の基本権の過度な制限であり、侵害である。

また、「少なくとも7日前」の「少なくとも」は、最小限という意味である。特段の理由なく最小限の7日しかとらなかったことは、法第33条第5項第4号の趣旨に違反し、選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったといえるものである。

大辞林 第三版の解説
すくなくとも【少なくとも】
( 副 )
①最小の程度や最低の段階に言及するさま。うちわにみても。少なくも。 「費用は-一億円かかる」 「 -千人はいる」
②ほかの物事はともかくとして。せめて。 「 -規則だけは守れ」 「 -これだけは確かだ」

実際に、1950年のアメリカ占領統治時代には、市長選挙の期間は20日以上であった。それを7日まで不当に短くしているのは違憲状態である。1票の格差問題と同じく違憲である。選挙期間の格差問題である。国際的な選挙期間の格差が大きく、国内での選挙の種類、自治体の規模によって選挙期間の格差を設けることは、平等保護違反である。憲法14条違反である。

選挙期間を異常に短くすることは、国民一般の政治能力を貶めることとなり、国益に反する。

5 申立ての理由5について
申立人は、市委員会発行の選挙公報において、余白が候補者の政見等掲載枠よりも大きいのは、公報条例第2条、公報規程第9条第3項等に違反すると主張する。また、当該選挙公報の規格及び様式の決定において、公報規程第9条第1項違反があったと主張する。しかしながら、市委員会は、当該選挙公報の規格及び様式を平成251120日開催の選挙管理委員会において決定しているのであるから、公報規程第9条第1項違反はなく、また、結果として申立人の主張するような余白部分が生じたとしても、当該選挙公報に候補者の政見等を公平に掲載し、余白には選挙に関する啓発事項を適正に掲載の上、発行したと認められる以上、公報条例第2条及び公報規程第9条第3項に違反したとは言えない。

「市委員会は、当該選挙公報の規格及び様式を平成251120日開催の選挙管理委員会において決定しているのであるから」 とあるが、議事録には記録されておらず、決定されていないことが明らかである。

「余白が候補者の政見等掲載枠よりも大きい」 とあるが、わずかに大きいのではなく、5倍も大きいということが留意されていない。 なくてもよい余白に対して、候補者の掲載枠が5分の1以下であることは、選挙公報発行の本来の目的に反する。選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったといえるものである。
5倍以上のスペースがあるにもかかわらず、葉書1枚程の掲載枠しかとらなかったことは、切手一枚程の掲載枠しか取らなかった場合と同様に、不当な制限である。候補者の伝える権理、市民が候補者について十分に知る権理を侵害するものである。

6 申立ての理由6について
申立人は、市委員会が記名式投票と記号式投票の別々の集計結果を記録しなかったことが、適正手続及び国際規約第25条違反であると主張する。しかしながら、申立人が主張するような集計結果の記録を義務づける定めはなく、市委員会がこれを行わなかったとしても何ら違法となるものではない。

違法とならなければいいというものではない。
「選挙の管理執行の手続上、選挙法の基本理念たる選挙の自由公正の原則が著しく阻害され」 たことが明らかであれば、選挙は無効となることは、被告が裁決理由の冒頭で述べているとおりである。
不正が行われやすい期日前投票の集計結果についての基礎的な記録を残さなかったのは、選挙の公正さについての検証を不可能とするものであり、選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったといえるものである。

申立ての理由7について
申立人は、選挙制度について憲法等違反の問題点を主張するが、前述のとおり、選挙が無効とされるのは、選挙の規定に違反することがあるときで、かつ、その規定違反が選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合に限られている。その際、問題とされるのは、選挙管理機関の行う具体的な管理執行の手続における違法等についてであり、選挙制度そのものの憲法等違反を理由として選挙無効を主張することはできない。

この認識は誤りである。
「選挙制度そのものの憲法等違反を理由として選挙無効を主張することはできない。」 とあるが、根拠のないものである。憲法98条の最高法規規定に反する解釈である。憲法に適合しない選挙法の規定は無効であるから、これに基づいて施行された本件選挙も無効となる。
選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があり、それが憲法違反であれば、選挙を無効とするに足る十分な理由となる。

憲法 第九十八条  この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

申立ての理由8について
申立人は、市委員会に対し、本件選挙に関する文書の情報公開を求めたが、速やかな開示がなく、信義則等に違反する旨主張する。しかしながら、情報公開の手続と本件選挙の手続とは関係がないので、申立ての理由とはならない。

情報公開の遅延工作は、選挙の不正事実の確からしさを補強するものである。

9 申立ての理由9について
申立人は、選挙人名簿に登録されているにもかかわらず、20歳以上の学生の不在者投票及び期目前投票が拒否されていると主張する。しかしながら、そのような事実があったことについての具体的な立証がなく、申立人の主張には理由がない。

ポスター掲示場の場所を特定できる図面としての最低基準が満たされていた図面が交付されていたのか否か。20歳以上の学生の不在者投票及び期目前投票が拒否されていることが、延岡市選挙管理委員会の長年の慣行であることは、委員会議事録等から明らかである。延岡市選挙管理委員会は、拒否した事例はないと言っているが、信憑性がない。常時拒否しているから、投票所に訪れる人がいなくなるともいえる。
拒否する慣行があるだけで、学生の投票行動を抑制することとなるのであるから、投票妨害となり、選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があったといえるものである。人は、投票所に行っても投票できないことが事前にわかっていれば、投票所に行くことはない。過去に投票拒否された経験のある人は、投票所に行くことはない。投票所に行って虐待された経験のある人は、投票所に行かなくなるもののである。

申立ての理由10について
申立人は、条例によらずに投票所の開閉時間が変更され、投票時間が短縮されたことは違法であり、また、仮に、当該変更のために条例を定める必要がないとしても、変更を行うことは憲法等に違反する旨主張する。しかしながら、投票所の開閉時間の変更は、法第40条に基づき行うことができるので、条例を定める必要はなく、また、開閉時間の変更自体が憲法等に違反するという申立人の主張は、結局のところ選挙制度の問題に帰着するものであり、これについては、上記7で述べたとおり、選挙制度そのものの憲法等違反を理由に選挙無効を主張することはできない。

全部の投票所について一律に投票時間を設定するのではなく、一部の投票所のみ、投票時間を短縮することは、不平等である。憲法14条違反である。市民の居住地域によって差別していることとなる。重大な基本権侵害である。市民を混乱に陥れ、投票行動を抑圧することとなる。
投票時間を短縮せざるをえない、やむをえない事情、特別な理由があるわけではないにもかかわらず、安易に短縮することは、違法である。

「投票所の開閉時間の変更は、法第40条に基づき行うことができるので、条例を定める必要はなく」 とあるが、市民の基本権を制限し、投票できる時間に地域格差を設けるのであるから条例化されなければならないことは当然である。憲法31条、適正手続条項、及び、市民的政治的権理国際規約193項ただし書きの要求するところである。

「選挙制度そのものの憲法等違反を理由に選挙無効を主張することはできない」 とあるが、根拠のないものである。憲法98条の最高法規規定に反する解釈である。憲法に適合しない選挙法の規定は無効であるから、これに基づいて施行された本件選挙も無効となる。
選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があり、それが憲法違反であれば、選挙を無効とするに足る十分な理由となる。

11 申立ての理由11について
申立人は、候補者が選挙立会人になれない制度が憲法に違反する旨主張するが、上記7で述べたとおり、選挙制度そのものの憲法違反を理由に選挙無効を主張することはできない。

憲法13条、個人の尊重義務違反である。多種多様な個人の存在が尊重されなければならない。
他の候補者との不平等状態が発生しており、憲法14条違反である。他の候補者は選挙立会人を選出でき、甲は選挙立会人を選出することができない制度は、不公平である。
候補者の開票立会権を侵害するものであり、自然法違反である。当然可能であるべき開票立会権が侵害されている。
候補者が選挙立会人になれないとする制限に合理性がない。不当な制限である。
「選挙制度そのものの憲法等違反を理由に選挙無効を主張することはできない」 とあるが、根拠のないものである。憲法98条の最高法規規定に反する解釈である。憲法に適合しない選挙法の規定は無効であるから、これに基づいて施行された本件選挙も無効となる。
選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害するような管理執行があり、それが憲法違反であるならば、選挙を無効とするに足る十分な理由となる。


選挙を無効とすべき理由の詳細
1.    ポスターの掲示に関する便宜供与の不作爲、不平等状態の放置
公職選挙法施行令第111条の2違反の管理執行があった。
延岡市選挙管理委員会は、公職選挙法施行令第111条の2規定の、ポスターの掲示に関する便宜供与を怠った。ポスター掲示場の設置場所を明確に表示した図面を交付しなかった。また、ポスターの貼り付けの請負の斡旋をしなかった。それにより、候補者間の著しい不公平が生じた。
甲は、告示日119日、立候補の届出手続きの終了後、自らポスター掲示場にポスターを貼る作業を行っていた。その際、選挙管理委員会発行の地図(縮尺5万分の1)を頼りに市内238箇所の設置場所を探す必要があったが、地図の精度が低く、場所を特定できず、何度も迷い、時間を無駄に費消した。特に市街地での場所の特定が困難であった。掲示場を見つけることができず諦めねばならなかった。
15個所程貼り終えた後、午後2時頃、延岡市選挙管理委員会事務所を訪問した。田崎氏一人のみが机に座っていた。甲は、ポスター掲示場の場所がわかりにくく、よく迷い込むことを説明し、場所を容易に特定できる図面、縮尺度の高い地図の交付を求めたが、応じられなかった。
また、地図上の場所を見つけるのは困難で時間もかかるからということで、ポスター貼り付け作業の請負の斡旋を求めたが、応じられなかった。田崎氏には、この状態を少しでも改善しようという言動は見られなかった。甲はあきらめて退出した。
この時に同時に、公職選挙法等執行規程第5条の規定による個人演説会の公共施設使用申請(個人演説会開催申出書)についての問答もしている。電話がつながらず、予約が完了していない21日の北方文化センターの予約について、選管がすべきことの確認であった。この時には使用できないとの言及はなかった。
同日19日午後5時前に、選挙公報の掲載順序を決めるためのくじ引きのために延岡市選挙管理委員会事務所を訪問した。神崎氏に対して、ポスターが貼れない状況を説明したが、何ら善処策は提示されなかった。その際に田崎氏から、21日使用申請中の北方文化センターの使用ができない旨の通知が口頭であった。公職選挙法等執行規程第7条に基づく書面による通知ではなかった。このことは午後2時に訪問した時に通知することができたにもかかわらず、わざと遅らせたものである。開催予定日の2日前までの当日中に申請しなければ21日の個人演説会の開催は不可能になることを狙ったものである。特定の候補者に対する不利益供与行為であった。使用できない理由が、期日前投票所に近いという制度的なものであったことから、午前9時に立候補届出と同時に申請書を提出した時点で、使用不可の通知はできたはずのものであった。この件について、北方町で21日に開催できなくなる点について、帰宅後、1930頃に電話で抗議したところ、使用不可は取り消され、使用可となった。特定の候補者に対する不利益供与の行為であったことは明白である。

甲は、その後、他の選挙活動との兼ね合いから、それ以上のポスター貼り作業を断念せざるをえなかった。結局、238箇所の掲示場のうち、合計で37箇所しか貼ることができなかった。
他の2人の候補者は、告示日当日中に全238箇所の貼り付けを全て完了していた。甲が迷いながらやっと掲示場を見つけた時には、他の2候補のポスターが貼られていない状態であることはなかった。他の候補者はいずれも、何度も選挙に立候補した経験を有しており、後援会等も組織されており、ポスター掲示場所についても精通していたものと考えられる。
甲は、延岡市における選挙で立候補者となることは初めてであり、掲示板を探し、ポスターを貼る作業も初めてであった。選挙管理委員会も承知していた。

ポスター掲示場の設置場所について、選挙管理委員会から1225日に候補者に配布された資料は次の2点である。
1. 縮尺5万分の1の延岡市の地図にポスター掲示場設置場所を直径3mmで示したもの。①②③・・・ 地図上の1mm=50m3mm=150m である。
2. 延岡市選挙ポスター掲示場設置場所一覧(地図上の設置場所を10文字前後の言葉で説明するもの) 番地が記載されていない
117日に、1の地図の電子版PDFファイルが交付されたが、1と全く同じ情報である。

地図上の1mm=50m3mm=150m である。市街地において150メートルの円の中で場所を特定することは容易ではないことは明らかである。掲示板が地図上の円の中にあるとは限らず、円の外である場合もある。ポスター掲示場設置場所一覧にも番地が記載されていないことにより、場所の特定は困難である。道路の状況も明確に示されていない。位置を特定できるに足る詳細な図面を交付しなかったことは、選挙を執行するための最低限の準備が整っていないこととなる。どの道路のどの位置に行けば必ずその掲示板が存在すると言える図面でなければ、公職選挙法施行令第111条の2の「ポスター掲示場の設置場所を表示した図面を交付」したことにはならない。
他市の選管のポスター掲示場位置図と比較してみても、延岡市選管の位置図の不明確さが一目瞭然である。
場所を容易に特定できる図面を交付しなかったこと、ポスター貼り付けの請負の斡旋をしなかったこと、「ポスターが汚損し若しくは脱落している旨の通報」が一度もなかったことは、公職選挙法施行令第111条の2違反である。

現実的に候補者が、ポスター貼り作業で困っている時に、
ア、 何も便宜を図ろうとしなかったこと、
イ、 場所が見つからないと言っているのに、見つけるための追加情報を全く教示しなかったこと。
ウ、 より詳細な図面を求めているのに交付しようとしなかったこと、
エ、 ポスター貼りの請負の斡旋を求めているのに、知らん振りしていたこと、
オ、 ほとんどの掲示板(200ヶ所)において、現実にポスターを貼れていない状況を知りながら善処しようとしなかったこと、
カ、 便宜を図る様子はなく、むしろ、喜んでいる様子であったこと。

これらは、候補者間の不平等状態を拡大する結果となった。
5万分の1の地図では、場所が特定できる図面とはいえないことは、10万分の120万分の1の地図の場合にも特定できないであろうことと同様である。場所が特定できない地図を交付することは、いたずらに新人候補者を惑わせ、現職候補者を有利に立たせることとなる。

候補者には、多様な個性を有する市民がなる可能性があり、個人の特性が尊重される選挙運営がなされなければならないことは、憲法第13条、14条に規定されるところである。選挙の告示日前4ヶ月前に延岡市に転入してきた人でも容易にわかる図面が交付されなければならなかった。
延岡市選管は、選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反し、候補者間の不平等状態を放置助長した。甲のポスター掲示権、表現の自由を侵害し、12万人の市民が3人の候補者について均等に知る権理を侵害した。
公職選挙法施行令第111条の2違反である。
善良な管理者の注意義務違反である。
憲法第13(個人の尊重)14(平等保護) 21(表現の自由)31 (適正手続保障、due process of law) 違反である。

延岡市選管は、「申出人からの図面の電子データ提供の求めに対しても応じるなど必要な便宜供与に努めており、令第111条の2の規定に違反しているとはいえない。」と述べているが、これは、5万分の1の紙の地図と同じPDF版である。告示日の2日前のことである。告示日後に現実にポスター貼り作業で困っている時には全く便宜供与はなかった。

2.    公職選挙法第14217号は、憲法21条、13条、15条に適合しない。
甲は、ビラ16,000枚を作成した。19日告示日後、それを新聞折込にして市民に配布することについて、選挙管理委員会に問い合わせたところ、証紙の貼付けを要求されたため、配布することができなかった。ビラの特定の空白場所への証紙の貼付けに要する作業時間は、1枚あたり10秒かかるとすれば、16,000枚では44時間かかることになり、1週間の法定労働時間を超えることになる。休憩時間も考慮する必要がある。告示日19日から25日までの7日間の選挙期間を全て費やさねばならないことになる。市長の候補者に対して、このような途方も無い単純作業負担を負わせることは、非人道的である。信義則違反である。公序良俗違反である。人間の尊厳を侵害するものである。憲法13条違反である。民法1条違反である。また、過大な事務負担を課すことによる表現の自由の事前抑制であり、検閲である。憲法21条違反である。
新聞折込の発注は23日までにしなければ25日の朝刊に間に合わないから実際には5日しか時間はない。また、告示日の19日からできるだけすみやかに行わなければ、市民の議論を喚起する効果が少なくなる。
選挙管理委員会は、何ら便宜供与をしなかった。
候補者の政見を市民に伝えるためのビラを頒布するためには、44時間相当の単純作業を要求されるのであれば、過大な事前抑制である。候補者の表現の自由を侵害し、市民が候補者について情報を得る自由を侵害するものである。憲法21条違反である。
参政権、市民的政治的権理国際規約25条の侵害である。「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。「選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙において、投票し及び選挙されることという規定に違反する。
憲法違反の選挙運営により、選挙の基本理念である自由公正の原則を著しく阻害する管理執行があったことは明白である。

3.    不当に短い選挙期間であり、選挙の自由公正の原則を著しく阻害した。
本件選挙の期日の告示日は119日、投票日が126日であった。7日間であった。選挙人である市民が、立候補者の数と名前を知ることができるようになった日から投票日までの期間が2日であったら短すぎるであろうことと同様に、7日間というのは短すぎる。選挙広報が延岡地区の新聞折込で配達されたのは22日である。4日前である。新聞を取っていない世帯には配達されていない。
公職選挙法3354号では、「少なくとも7日前」と規定されているが、これはやむおえない事情がある場合のみ7日ということであり、特別な理由がなければ20日以上とる必要があるものと解釈される。欧米の自治体の長の選挙において、7日間以下の選挙期間の例はない。
市議会の議案が議員に配布されるのは延岡市では10日以上前とされている。株主総会の招集通知は2週間前と規定されている。
議案を周知するための期間が2週間以上であることが公序良俗であるならば、それよりはるかに重大な影響を市民に対して及ぼすことになる選挙、議案を提出し、議決する議員や市長を選ぶ選挙の候補者について、全市民への周知期間が2週間以下ではありえないものと考えられる。市民の尊厳を侵すものである。
公序良俗違反、信義則違反である。憲法の基本理念である国民主権違反であり、公正な参政権の侵害であり、適正手続違反である。市民が全候補者を知り、比較、選択するための十分な時間を与えず、候補者がその政策公約を市民に伝える時間を十分に与えないことは、選挙民の知る権理を侵し自由公正な選挙を阻害するものである。表現の自由の侵害である。憲法21条、市民的政治的権理国際規約19条違反である。
これは、いたずらに新人候補者に対して不利、現職候補者に有利な選挙運営であり、現職候補者に有利な結果をもたらすものである。選挙の公平な執行とはいえない。
延岡市選管は、7日以上の選挙期間をとることができたにもかかわらず、特別な理由なく、やむおえない理由なく、7日間しかとらなかった。公職選挙法3354号の趣旨違反である。参政権(市民的政治的権理国際規約25)の侵害である。「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。選挙の結果に異動を及ぼす自由公正違反である。

また、同法335項は、自治体の種類、規模等の違いによって、差別している。差別される自治体の住民の尊厳を侵害するものである。憲法13条、14条違反である。告示日から投票日までの期間を選挙の種類によって差別することは、国民にとって、候補者の政策を知り、選考するための十分な時間が取れないことになり、選挙民の知る権理を侵し、選挙の自由公正に反することとなる。どのような自治体の選挙であっても、住民が候補者を選択し、候補者がその政策公約を住民に伝える時間の長短が差別されることは不当である。平等保護違反である。

延岡市選管は、本件について、「7日間という選挙期間は不当に短く法第33条の規定が、憲法に違反していると主張している。」と述べているが、法第33条の規定は憲法違反であるが、仮に憲法違反でないとしても、選挙の自由公正の原則に違反するということである。
公職選挙法3354号「少なくとも7日前」ということは、20日前でも30日前でも可能であり、違法ではないということである。
本来、7日以上30日程度は取ることが当然であるにもかかわらず、やむおえない理由なく、7日しかとらなかったことが、法3354号の趣旨に違反し、より自由で公正な選挙の執行を阻害したということである。30日程度の選挙期間をとることが可能であるにもかかわらず、特別な理由なく7日しかとらなかったということを問題にしているのである。
これは、いたずらに新人候補者に対して不利、現職候補者に有利な選挙運営を企画するものである。より公平な選挙の執行を怠った。

また、「法の規定が憲法違反であると主張する点は、申出人個人の一意見、考え方を述べているにすぎず」 とあるが、これは思考停止である。憲法問題についての思考停止が顕著である。

4.    延岡市選挙公報の発行に関する条例の趣旨、第2条、延岡市選挙公報の発行に関する規程第93項違反の選挙の管理執行があった。
延岡市選管発行の選挙公報において、候補者の政見等掲載枠が葉書1枚程の大きさしかなく、著しく小さいのは不当である。切手1枚分程度の大きさの掲載枠であったら小さすぎるであろうことと同様である。同じ発行費用で、少なくとも葉書2枚以上~4枚分程の大きさの掲載枠が確保できたにもかかわらず、候補者の政見表現の自由を最小化したことは不当である。他の自治体の市長選挙とくらべても著しく小さい掲載枠である。候補者が市民に十分な情報を伝える権理、市民の知る権理を最大化せず、候補者に関する十分な情報に基づく適切な選挙権の行使を妨げるものである。3人の全候補者の占有スペースが紙面全体の5分の1である。候補者の政見以外のスペースの方が5倍大きいのは本末転倒である。
延岡市選挙公報の発行に関する規程第9条3項によれば、「余白がある場合は」、他の事項を掲載することができると規定されており、余白の方が、候補者の情報枠よりも5倍も大きいことは、選挙公報発行の本来の目的に違反する。余白がなければ掲載することはできない事項を、本来の発行目的である候補者の政見等の掲載スペースよりも5倍も大きなスペースを占有して掲載することは違法である。候補者の政見等の掲載スペースが最大化されなかったのは、不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約25条、「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。新人候補者の政見掲載枠を最小化することにより、現職候補者を有利に立たせる結果となる。選挙の結果に異動を及ぼす自由公正違反である。

延岡市選挙公報の発行に関する規程 (選挙公報の印刷等)
第9条 選挙公報の規格及び様式は、委員会が選挙の都度、別に定める。
2 選挙公報は、候補者から提出された選挙公報掲載文原稿用紙を写真製版により黒色で印刷するものとする。
3 委員会は、選挙公報に余白がある場合は、その部分に選挙の棄権防止その他選挙に関する啓発事項を掲載することができる。

延岡市選挙公報の発行に関する条例(選挙公報の発行)
第2条 延岡市選挙管理委員会(以下「委員会」という。)は、選挙において候補者の氏名、経歴、政見及び写真等を掲載した選挙公報を、選挙ごとに、一回発行するものとする。

5.    集計記録の不備は公正な選挙を阻害した。公正性検証記録不作為、善良な管理者の注意義務違反。適正手続違反。
選挙の公正さを選挙終了後に検証可能な状態にするために、できる限り詳細な集計記録を残すことは選挙管理委員会の義務である。記名式投票と記号式投票の別々の集計結果を記録しなかったことは、公正性検証可能化義務違反である。
甲は、平成26220日付で、「平成26年延岡市長選挙の、記名式投票(期日前投票等)の集計結果と記号式投票(126日投票日)のそれぞれの集計結果がわかる資料」の開示を求めたところ、不存在という理由で開示されなかった。
A 記名式投票の集計結果(候補者別の得票数)
B 記号式投票の集計結果(候補者別の得票数)
A+B という計算をするのが普通であるが、容易に統計として記録することが可能である数字であるにもかかわらず、記録しないことは、公正な選挙過程を検証可能にすることを怠る行為である。選挙の適正手続違反である。市民的政治的権理国際規約25条違反である。「選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な選挙」であるためには、選挙後に選挙が公正に執行されたことを検証することができなければならない。検証不可能にするような選挙執行管理は違法である。選挙の基本理念である自由公正の原則を阻害する執行管理であった。公職選挙法第1条「選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保」するための最大限の記録を残すことを怠った。
当然残すべき基本的な集計記録を残さなかったことは、選挙に不正があったとみなされなければならない。

6.    憲法152項、公職選挙法第92項違反の選挙執行があった。
20歳以上の学生の選挙権が奪われている不正があった。
延岡市に住民登録されており、選挙人名簿にも登録されているにもかかわらず、不在者投票、期日前投票が拒否されている。
宣誓書で、「学業」を理由として選択すると、延岡市外の学校に通っているというだけで、投票が拒否されている。
同じ人物が、投票日に投票すれば、宣誓書に記載する必要がないから投票できる。
国会議員は、学生と同じように東京で生活し、住民票が他の地域にあるが、不在者投票、期日前投票で宣誓書で、「学業」以外を理由とすることで投票できる。
宣誓書で、「学業」を選択した学生に対してのみ、投票権を奪うことは平等保護違反である。
不在者投票、期日前投票では投票できず、投票日には投票できるのは平等保護違反である。
学生でも投票できる人と投票できない人があるのは、平等保護違反である。
不在者投票、期日前投票で国会議員は投票できるのに、学生は投票できないのは平等保護違反である。弱いものいじめである。
不在者投票、期日前投票をできる理由として、宣誓書には「学業、仕事、旅行」が選択肢として記載されているにもかかわらず、「学業」を選択すると、投票を拒否されるようなことは信義則違反である。公序良俗違反である。
公職選挙法第92項の規定に反して投票権が剥奪されている。
憲法152項の規定に反して、成年者の投票権が剥奪されている。
市民的政治的権理国際規約25条違反、「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」投票する権理を奪った。
若年者の投票率を低下させる選挙の管理執行があった。
投票を奪われた学生が、投票をできていれば、選挙の結果に異動を生じた。

7.    公職選挙法第40条、憲法31条、14条、市民的政治的権理国際規約193項ただし書き、地方自治法142項違反の管理執行があった。
投票所の開閉時間の変更は国民の基本権、参政権、選挙権の実現の成否にかかわる制限であるから、憲法31条、市民的政治的権理国際規約193項ただし書き、地方自治法142項によって、条例によらなければならないにもかかわらず、恣意的に投票時間が短縮されたことは、違法である。
公職選挙法第40条の「特別の事情があること」が正当化されるためには、条例化されなければならないが、そのような手続きなく市民の投票権を行使できる時間を短縮することは、適正手続違反である。
延岡市内の投票所48ヶ所、約16,000人の有権者が、恣意的な投票時間の制限を受けている。公職選挙法の規定により、午前7時から午後8時までが投票時間と思い、投票所に午後7時に行ったら閉まっていて投票できなかった多くの市民は、不当な差別を受けたことになる。憲法14条違反である。

選挙法 (投票所の開閉時間)
第四十条  投票所は、午前七時に開き、午後八時に閉じる。ただし、市町村の選挙管理委員会は、選挙人の投票の便宜のため必要があると認められる特別の事情のある場合又は選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合に限り、投票所を開く時刻を二時間以内の範囲内において繰り上げ若しくは繰り下げ、又は投票所を閉じる時刻を四時間以内の範囲内において繰り上げることができる。

地方自治法 第十四条  普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて第二条第二項の事務に関し、条例を制定することができる。
○2  普通地方公共団体は、義務を課し、又は権理を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない

憲法 第三十一条  何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

市民的政治的権理国際規約 第19 1 すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権理を有する。
2 すべての者は、表現の自由についての権理を有する。この権理には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
3 2の権理の行使には、特別の義務及び責任を伴う。したがって、この権理の行使については、一定の制限を課すことができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
(a) 他の者の権理又は信用の尊重
(b) 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護

25条 すべての市民は、第二条に規定するいかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに、次のことを行う権理及び機会を有する。
(a) 直接に、又は自由に選んだ代表者を通じて、政治に参与すること。
(b) 普通かつ平等の選挙権に基づき秘密投票により行われ、選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙において、投票し及び選挙されること。
(c) 一般的な平等条件の下で自国の公務に携わること。

26条 すべての者は、法律の前に平等であり、いかなる差別もなしに法律による平等の保護を受ける権理を有する。このため、法律は、あらゆる差別を禁止し及び人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、出生又は他の地位等のいかなる理由による差別に対しても平等のかつ効果的な保護をすべての者に保障する。

8. 公職選挙法 第629項は違憲である。憲法13条、14条違反である。
甲は「選挙立会人となるべき者の届出書」に「岩崎 信」を指定して提出したが、候補者は選挙人になれないとして、拒否された。甲は選挙立会人を出すことができず、不公平な選挙執行となった。
候補者が自分自身しか選挙立会人となるべき者を選択できない事情がある場合には、それが尊重されなければならなかった。憲法13条、個人の尊重違反の制限である。
他の候補者との不平等状態が発生した。憲法14条違反である。
候補者の開票立会権を侵害するものである。自然法違反である。

9  当該選挙の公職の候補者は、開票立会人となることができない。


9.    憲法違反の選挙制度に基づいて施行された本件選挙は、適正手続に欠き、無効である。選挙の自由公正を阻害した。

一、「延岡市議会議員及び延岡市長の選挙における選挙運動の公営に関する条例」第2条、6条、9条は、憲法第14条に適合しない。候補者間の不公平を増長するものである。
選挙運動用自動車の使用、選挙運動用ビラの作成、選挙運動用ポスターの作成の費用を公費とするか否かを、候補者の将来の得票数によって差別することは、候補者間の公平な競争を阻害する。新規参入を抑圧するものである。新規参入候補者と現職候補者間の競争において、スタートラインから現職候補者を有利に立たせるものである。著しい新規参入妨害制度である。新規参入者にとって、将来の得票数は未知である。立候補者が何人になるかも未知である。10人以上が立候補した場合には、少なくとも5人以上が供託金を沒收されることになるものと考えられる。有効投票総数の10分の1以上の得票數となるか否かは、結果を見てみなければ分からないが、スタート時点で資金のない者は、これらの費用を他の候補者と同様の方法でまかなうことができない。候補者の財産の多少によって、候補者間の競争を不公平にさせるものである。この不平等な規定は、まっとうな政策を有し、候補者となろうという意欲のある市民の立候補を抑圧する原因となるものである。
どのような世のためになる発明、公共の利益となりうる政策案も、最初はたったひとりのみの案である。その案を市長候補として表明する機会を奪う供託金連動制度は、著しく公益に反する表現の自由、参政権の事前抑制である。
憲法14条、21条、153(普通選挙)、市民的政治的権理国際規約第25(普通平等選挙)違反である。「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。「普通かつ平等の選挙権に基づき秘密投票により行われ、選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙において、投票し及び選挙されること」という規定に違反する。
選挙人の候補者に関する情報の取得と、候補者に関する均等な情報に基づく適切な選挙権の行使を過度に妨げるものである。

延岡市選管は、本件について、「条例は、法に則って規定がされているものである」と述べているが、違憲は違憲である。憲法違反の法律条例は無効である。

二、 公職選挙法第86条の四(候補者の立候補の届出等)において、立候補の届け出期間が、選挙の期日の告示日当日の8時間のみに限られているのは、不当な立候補時間制限である。告示日当日に選挙管理委員会の指定する場所に出頭することができない市民は立候補できないことになる。投票日に投票することができない市民のためには期日前投票の制度があるが、同様に立候補期間についても1日に制限しない制度を設けていないことは、国民の立候補の機会を不当に制限するものである。非合理的な時間制限である。
憲法14条、153項、21条、市民的政治的権理国際規約第25条違反である。


三、 公職選挙法第13の選挙運動の規制は、全体として、憲法違反である。
1.     公職選挙法第13の選挙運動の規制は、全体として、表現の自由、参政権の侵害である。
市民的政治的権理国際規約第19 条の規定、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」 を侵害するものである。
市民的政治的権理国際規約第25条、「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。不合理な制限である。個人の自由の最大限の尊重を侵すものであり、憲法13条違反である。世界人権宣言第一条、生まれながらの自由の侵害である。人間の尊厳を侵すものである。自然法、人間としての自然権を侵すものである。
過度に広範な規制であり、国民の自由を萎縮させ、思想、発想の自由、表現の自由、活動の自由、良心の自由を萎縮させる。個人の尊厳を侵す。市民の知る権理を侵し、候補者に関する十分な情報に基づく適切な選挙権の行使を妨げるものである。

2.     公職選挙法第138(戸別訪問の禁止) は表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」 を侵害するものである。候補者が市民に情報を伝える自由、市民の知る自由を侵害する。選挙人の意思の自由な表明を保障する選挙とは言えなくなる。「不合理な制限なしに」という規定に違反する。市民的政治的権理国際規約25条、憲法21条違反である。訪問販売や布教などの多様な訪問活動がある中で、政治的目的による戸別訪問だけを禁止するのは明らかに不当である。どこの国でも普通に行われていることである。
3.     公職選挙法第14216号において、ビラの数を16,000枚、はがきの数を8,000枚に制限することは、延岡市の人口128,000人に対して、少なすぎる数であり、全市民に対する表現の自由を侵害し、市民の知る権理を侵害することは明らかである。ビラの種類を二種類以内に制限することも表現の自由の侵害である。選挙管理委員会への届け出を課すことは、過大な事務負担を課すことによる表現の自由の侵害となり、検閲に当たる。
また、憲法14条違反である。北海道歌志内市の人口は4,000人、鹿児島市は607,500人である。自治体の人口の違いに関わらず、ビラの数を16,000枚、はがきの数を8,000枚に一律制限することは、市民一人あたりのビラ及び葉書の数の平等保護違反である。ビラ及び葉書1枚あたりの市民の数の平等保護違反である。候補者の知らせる権理、市民の知る権理の平等保護違反である。
また、指定都市、その他の市町村の違いによって、ビラ及び葉書の頒布可能数が異なるのは平等保護違反である。差別される自治体と、自治体の住民の尊厳を侵すものである。
4.     142条の三、第142条の四により、ウェブサイト、電子メール、Faxによる文書図画の頒布の数が無制限であるにもかかわらず、紙の文書図画の頒布の数が制限されることは平等保護違反である。ウェブサイト、電子メールの情報を受信できない市民の知る権理、送信できない候補者の知らせる権理に対する不当な差別である。

電話による情報伝達は無制限であるにもかかわらず、紙の文書図画による情報伝達を制限することは、耳の聞こえない市民、候補者を不利にする差別である。平等保護違反である。

5.     14217号において、選挙管理委員会の交付する証紙の貼り付けを、ビラ頒布の要件とすることは、過大な事務負担を課すことによる表現の自由の侵害となり、検閲に当たる。表現の自由の事前抑制である。迅速に、適時に、候補者が市民に情報を伝える自由、市民の知る自由を侵害する。
6.     14216号において、ビラの頒布方法を制限しているのは、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。表現の自由の事前抑制である。候補者が市民に伝える自由、市民の知る自由を侵害する。伝達方法の選択の自由を侵害する。憲法13条、21条違反である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。
7.     14215号において、葉書の頒布方法を、日本郵便株式会社による方法のみに制限することは、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。選択の自由、創意工夫の自由の侵害である。独占禁止法違反である。憲法21条、13条違反である。市民的政治的権理国際規約251項「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。
8.     候補者のホームページや、電子メール等をプリントアウトして、再頒布することを禁止することとなる公職選挙法第142条の規定は、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。自然法の侵害である。市民が情報を他に伝える自由を侵害するものである。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。
9.     142条の4において、電子メールを利用する方法による文書図画の頒布の制限をすることは、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。公職の候補者及び第201条の九第三項の確認書の交付を受けた政党その他の政治団体以外の人が電子メールを送信することを禁止することは、市民の伝えたい情報を伝える自由、表現の自由の侵害である。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。
10.   142条の4、第2項において、あらかじめ電子メールの送信に同意した人以外の多数の人に対して、電子メールの送信を禁止することは、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。候補者の情報を伝える権理、市民の知る権理を侵害するものである。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。
電話による情報伝達は無制限であるにもかかわらず、電子メールの文書図画による情報伝達を同意した人のみに制限することは、耳の聞こえない市民、候補者を不利にする差別である。電話のない候補者、市民を不利にする差別である。平等保護違反である。
11.   142条の六、44において、「政党その他の政治団体」以外の人に対して有料広告を禁止することは、平等保護違反である。個人の尊重、個人の尊厳に反する。表現の自由の侵害である。憲法14条、13条、21条違反である。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。

12.   143条において、文書図画の掲示の制限をすることは、表現の自由、「あらゆる方法によって、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」の侵害である。候補者の情報を伝える権理、市民の知る権理を侵害するものである。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。
耳の聞こえない市民、候補者を不利にする差別である。平等保護違反である。
13.   公職選挙法第137条の二(未成年者の選挙運動の禁止) 第137条の三(選挙権及び被選挙権を有しない者の選挙運動の禁止)
選挙の結果が自己の人生に影響を及ぼすことは、未成年者であるか否か、選挙権及び被選挙権を有するか否か、の違いによらない。全国民が等しく影響を受ける。表現の自由、参政権の侵害である。憲法13(個人の尊重、自由と幸福追求権)14(平等保護)違反である。市民的政治的権理国際規約251項「いかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに」という規定に違反する。
未成年者の選挙運動を禁止することは、子供の権理条約第12条、13条違反である。自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権理を侵害している。児童の表現の自由の侵害である。

子どもの権理条約
12条 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権理を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。
このため、児童は、特に、自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続において、国内法の手続規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取される機会を与えられる。

131. 児童は、表現の自由についての権理を有する。この権理には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
2.  1の権理の行使については、一定の制限を課することができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
a 他の者の権理又は信用の尊重
b 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護

14.   公職選挙法第1483項(新聞紙、雑誌の報道及び評論等の自由の制限、特定の新聞以外の報道制限)は憲法14条、21条に違反する。
31-イロにおいて、紙の新聞について「毎月三回以上、有償頒布、第三種郵便物」の条件があり、インターネット上の電子的新聞について同様の条件がないことは、平等保護違反である。当該条件は過度の広範な規制であり、表現の自由を侵害する。出版の自由の事前抑制である。
15.   164条の三(他の演説会の禁止) は憲法21条違反である。集会、結社の自由の侵害である。多数の国民が望んでいる公開討論会の開催を禁止することは信義則違反である。選挙人の候補者に関する情報の取得と、候補者に関する均等な情報に基づく適切な選挙権の行使を過度に妨げるものである。市民的政治的権理国際規約 第25b 「選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙」であることを妨害するものである。
16.   公職選挙法131条は、憲法21条に違反する。選挙事務所の数を1箇所に制限することは、集会結社の自由の侵害である。制限に合理性がない。
自治体の人口、面積の違いに関わらず、選挙事務所の数を1箇所に制限することは、候補者の多様性を尊重しないこととなり、個人の尊重に反する。憲法13条違反である。単位人口、面積あたりの事務所の数についての平等保護違反である。憲法14条違反である。
17.   公職選挙法第129条(選挙運動の期間制限) は、表現の自由、政治活動の自由、参政権を侵害する。新人、新規参入候補者を著しく不利にするものである。個人の尊重(憲法13)を侵害するものである。人間の尊厳を侵すものである。不合理な制限である。市民的政治的権理国際規約251項違反である。市民の知る権理を侵害する。選挙人の意思の自由な表明を保障する選挙とは言えなくなる。市民的政治的権理国際規約251b違反である。
18.   公職選挙法第129条(選挙運動の期間制限)は、選挙運動の定義が明確ではなく、何が選挙運動として禁止され、罰則が適用されるのかを予見することができない。あらゆる政治活動は選挙運動である。政治活動全般の禁止にあたる。過度に広範な規制である。憲法21条、15条、13(自由と幸福追求権)市民的政治的権理国際規約25条違反である。
予見可能性のない罰則は憲法31条違反である。国民の表現の自由、政治活動の自由を不必要に萎縮させ、事前抑制することとなる。
どのような行為が処罰され、どのような刑罰が加えられるかは、その行為前の法律によって明確に定められていなければならない。
違反に対して刑罰を科す法律は、その規制が合理的なものと認められなければ、違憲であり、無効である。
ある意図された行為が法律上刑罰をもって威嚇されているか否かが、すでに行為時に明確に認識しうるものでなければならない。
243条、244条の罰則規定は、憲法31条違反である。過度に広範な規制である。不当に国民の善良な政治活動を萎縮させる効果をもたらす刑罰規定である。
政治活動を萎縮させ、新人候補者の当選を不当に困難化するものである。
過度に広範な規制は国民の自由を萎縮させ、思想、発想の自由、表現の自由、政治活動の自由、良心の自由を萎縮させる。個人の尊厳を侵すものである。

四、 選挙権年齢の制限は違憲である。
1.    公職選挙法第92項において、選挙権を20歳以上の人のみに制限することは、憲法14条、153項に違反する。
皇室典範22条では、天皇、皇太子及び皇太孫の成年は18と規定されている。
日本国憲法の改正手続に関する法律附則第3条において、平成22518日までに、「選挙権を有する者の年齢を定める公職選挙法」の規定を18歳以上と改正することが定められているが、改正されていない。
天皇、皇太子及び皇太孫の成年は18歳であり、その他の国民の成年が20歳とすることは、平等保護違反である。
本件選挙において、18歳以上20歳までの市民に選挙権がなかったことは、憲法14条、153項に違反する。
2.    民法第753条により、結婚した16歳の女性は、成年者である。憲法153項により、成年者による普通選挙は保証されなければならない。16歳の既婚女性は成年者であり選挙権を有しなければならない。16歳の既婚女性と、16歳の未婚女性で選挙権の有無の差別をすることは平等保護違反となる。結婚した16歳の女性と、結婚していない16歳の男性の選挙権の有無を差別することは平等保護違反となる。故に、16歳以上の国民全員に選挙権が保証されなければならない。
公職選挙法第92項は、憲法14条、153項に適合しない。
本件選挙において、16歳以上20歳未満の市民に選挙権がなかったことは、憲法14条、153項に違反する。

3.    20歳未満の国民に対して選挙権を制限することは、子供の権理条約第12条、13条違反である。12条「自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権理を確保する」という規定に違反する。
憲法151項 「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権理である。」 国民の年齢にかかわらず、国民は国民である。10歳の国民にも固有の権理である公務員の選定罷免権がある。年齢の多少にかかわらず、少なくとも独立した人間として、投票意志を有する国民が投票する機会が妨げられないような選挙制度でなければならない。平等保護違反である。100歳の人でも投票意志のない人は投票しないことを、投票意志のある人は投票することを選択することができる。16歳の人でも、投票意志のある人は投票することのできるような制度でなければ、個人の尊重に反し、平等保護違反となる。憲法13条、14条、151項違反である。欧米の自治体の選挙では16歳の人にも選挙権があるにもかかわらず、日本においても同様に16歳の国民に選挙権がないことは、国民の政治能力の発達を妨げ、国際競争力に劣ることとなる。

4.    公職選挙法第106項において、被選挙権を年齢満25年以上の者のみに制限することは、憲法14条、153項、市民的政治的権理国際規約第25b項に違反する。選挙権と被選挙権を差別することに合理性はない。普通選挙権には被選挙権も含まれる。「普通かつ平等の選挙権に基づき秘密投票により行われ、選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙において、投票し及び選挙されること」との規定に違反する。普通平等選挙権とは「投票し、投票されること」である。

五、 公職選挙法第92条(供託金)は憲法違反である。
延岡市長に立候補するための条件として供託金100万円を要求することは、憲法第13(個人の尊重)14(平等保護)153(普通選挙)21(表現の自由)22(職業選択の自由)43(全国民の代表) 市民的政治的権理に関する国際規約第25(普通平等選挙、参政権)26(平等保護)に違反する。独占禁止法の理念、第3(新規参入妨害) に違反する。

憲法第13(個人の尊重): 個人には財産の多い者もあれば、少ない者もある。100万円を準備できるか否かで、立候補権、選挙権、参政権、表現の自由、職業選択の自由が制限されることは、個人の尊重に反する。国民の自由と幸福追求権を不当に制限するものである。個人の選択の自由、市民の選択の自由を侵害するものである。本来、市民の選択肢となるはずであった候補者を、財産の有無によって制限することは、選択の自由の侵害である。公益に反する。

憲法第14条、市民的政治的権理に関する国際規約26(平等保護): 立候補権、選挙権、参政権、表現の自由、職業選択の自由を、財産の有無によって制限することは、平等原則に反する。

憲法153項、市民的政治的権理に関する国際規約第25(普通平等選挙、参政権): 普通選挙とは、財産、収入の多少により差別されない選挙である。憲法第44条規定のとおりである。100万円を準備できるか否か、100万円を沒收される危険にさらすことができるか否かで、選挙権(被選挙権含む)が制限されることは、本規定に反する。また、公務員は「全体の奉仕者」であり、財産のある者のみの奉仕者ではない。財産の有無によって、公務員になれるか否かが左右されてはならない。

憲法21(表現の自由): 市長の候補者として、政策を提示し、表現すること、市民の選択肢となることを、財産の多少によって制限することは、本規定に反する。市民が、最善の政策を有する候補者、選択肢を知らされないことになりうる供託金制度は、民主主義の根本原理に反する。公共の利益に反する。財産のない候補者の政治的主張の事前検閲にあたる。市民の知る権理を侵害する。

憲法221(職業選択の自由): 財産の多少によって、市長という公務員になれるか否かが左右されることは、国民の職業選択の自由を侵害するものである。新規参入妨害であり、独占禁止法違反である。公益に著しく反する。

憲法43(全国民の代表): 国会議員は全国民の代表であることが規定されており、一定以上の財産を有する者のみの代表ではない。財産の多少によって代表権、立候補権を制限することは、全国民の代表であることを否定することになる。市長についても全市民の代表であるから、財産の多少によって代表権、立候補権を制限することはできない。

10. 以上指摘の憲法違反の選挙制度は、欧米の民主主義諸国の市長選挙では存在しない。憲法及び、市民的政治的権理に関する国際規約違反であることを否定することは不可能である。民主主義社会の根本原理を犯すものである。
11. 大正14(1925)に、治安維持法(大正14422日法律第46)と普通選挙法(大正1455日法律第47)が制定された。供託金制度、戸別訪問及びビラ配布の制限等もこの時の普通選挙法に盛り込まれていた。特定の国民層の立候補の自由を制限し、表現の自由を侵害する選挙制度は、治安維持法の廃止とともに廃止されなければならなかった制度である。
12. 表現の自由、平等な参政権は、民主主義社会の根幹をなしている自由権であるから、それを制限することが正当化されるためには、厳格な違憲審査基準を越えなければならないが、本件では十分な理由があるとはいえない。

13. 200810月国連自由権規約委員会第5回日本政府報告書審査 最終見解(勧告) 26では、公職選挙法の戸別訪問の禁止、ビラ配布の制限等の非合理的な選挙運動の制限は、規約第19条及び第25条の下で保護されている政治活動及び他の活動を制限するものであるから、廃止されるべきことを勧告している。

26.委員会は、公職選挙法の下での戸別訪問の禁止、選挙運動期間前に配布可能な文書図画への制限などの表現の自由及び参政権に対して課された非合理的な制約につき懸念を有する。委員会は、政治活動家と公務員が、私人の郵便箱に政府に批判的な内容のリーフレットを配布したことで、不法侵入についての法律や国家公務員法の下で逮捕 起訴されたとの報告についても懸念する (第19条及び第25条) 。

締約国(日本)は、規約第19条及び第25条の下で保護されている政治活動及び他の活動を、警察、検察官及び裁判所が過度に制約しないように、表現の自由と参政権に対して課されたいかなる非合理的な法律上の制約をも廃止すべきである。

14. 憲法違反の異常な選挙制度は、日本国民の幸福度を低下させる原因となっている。虐待嗜好的な自由の制限により、国民の代表者となるべき候補者の自由な思考を奪い、国民の精神的な自由を破壊する。表現の自由を異常に制限された選挙制度で選ばれた代表者の思考回路は、既に自由を奪われている。自由を奪うマインドコントロールから逃れることは困難である。自由を奪われている代表者による立法は、市民の自由が尊重されない立法となる。国民の自由が尊重されない社会となり、自由度の低い国民は、幸福度も低くなる。国民の自殺率の高さも世界最高レベルとなる。
ある行為をしていいのかどうか、違反でないかどうか、を逐一選挙管理委員会に問い合わせしなければいけない状態、問い合わせても回答が一律ではない状態、予見可能性のない罰則規定は、国民をノイローゼにさせるものである。国民の自由を極度に萎縮させるマインドコントロールである。
公職選挙法第13章の選挙運動の規制の異常性は狂気じみており、全体として、不当な競争制限であり、独占禁止法の趣旨に違反する。国民の創意工夫の自由を妨げ、国民経済の健全な発展を阻害する。国民の不幸の源泉となっている。不当に現職候補者を有利に立たせ、新人候補者を不利に立たせるシステムとなっている。
194条(選挙運動に関する支出金額の制限)が存在するのであるから、その制限のみで十分である。表現の自由の制限を正当化できる、やむにやまれぬ理由は存在しない。過度に広範な規制であり、それによる弊害が大きすぎる。
憲法違反の選挙制度で選ばれた代表者は、正当な代表者とはいえない。正当な代表者ではない者によって制定された法律条例には、正当性がない。
基本的人権である表現の自由及び参政権を異常に執拗に制限する選挙法の存在は、日本の国際社会における評価を貶める。外国人から軽蔑される国となる。国恥である。日本国民は悲惨である。精神的な自由のない奴隷状態に貶められている。国民の、自由な人間としての尊厳が侵されている。

15. 選挙権、表現・集会・結社の自由など民主主義の政治過程に不可欠な権理、参政権、基本的人権を制約する法律については、厳格な違憲審査基準が採用されなければならない。
民主主義のシステムが正常に機能しているかどうか、国民の意思を正確に届ける流れの中に障害物がないかどうかを審査し、システムの中の障害物を取り除くことは、司法の役割である。
 国民が、平等な選挙権を有し、正確な情報を得て、代表者の投票を通じ、 その政治的意見を国会に反映させるという議会制民主主義の過程自体にゆがみがある場合、ゆがみを抱えたままのシステムによって是正が図られることを期待するのは困難であるから、そのゆがみを取り除き、正常な民主政の過程を回復するのは、 司法の役割である。実際にも、現職の国会議員は、現在の選挙制度において選出された議員であるから、選挙制度に欠陥があっても、国会に その修復を期待することには無理がある。
自由かつ平等な選挙権は、国民の国政への参加を保障する基本的権理として、議会制民主主義の根幹を成すものである。その選挙権の平等かつ適切な行使に影響を与える立法について、国会に広い裁量権を認めていては、憲法47条が、国民主権、選挙権の平等、議会制民主主義等の憲法原理の枠の中においてのみ、具体的選挙制度の決定を国会に委任しているにすぎないことを無視する結果となり、憲法で負託された司法の役割を果たすことにはならない

選挙運動について、上記のような過度に広範な制限を設けなければ、禁止目的が達成できないとは認め難く、立法目的の達成のため是非とも必要な最小限度のものということはできず、選挙人の候補者に関する情報の取得と、候補者に関する均等な情報に基づく適切な選挙権の行使を過度に妨げるものであり、 議会制民主主義の原理に反し、国民の知る権理と選挙権の適切な行使を妨げるものとして、憲法に違反するものといわざるを得ない。

16. 「選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合に限り」 という規定について検討する。
(選挙の無効の決定、裁決又は判決)
205条 選挙の効力に関し異議の申出、審査の申立て又は訴訟の提起があつた場合において、選挙の規定に違反することがあるときは選挙の結果に異動を及ぼす虞がある場合に限り、当該選挙管理委員会又は裁判所は、その選挙の全部又は一部の無効を決定し、裁決し又は判決しなければならない。

今回の選挙の結果:
1. 当選者: 首藤正治 2位:小田忠良 3位:岩崎 信
2. 岩崎 信の得票数が供託金没収点10%を越えなかったこと。
3. 各候補者の得票数
4. 立候補者の数

不公正な選挙執行がなかったならば、
14の結果のうち、全部の結果に異動を及ぼすと考えられる。
4が変わるならば、13の結果も変わらざるをえない。
4が変わらなくても、不平等な管理執行がなかったならば、13の結果は変わらざるをえない。

仮に、「選挙の結果に異動を及ぼす虞」がない場合は、再選挙しなくてよいのか、という点について。
もしも甚だしい不正があったにもかかわらず、数の上で圧倒的な差であるからという理由で、「選挙の結果に異動を及ぼす虞」がないものとみなされ、再選挙しないのであれば、不公正選挙を養護し、助長することになる。より徹底的な不正選挙を奨励し、圧倒的な得票数の差をつけるような公然の不正選挙が横行する社会となる。投票終了から開票までの間に、投票用紙を全部差し替えて、圧倒的多数の差での当選に見せかけることで再選挙はなくなる。
甚だしい不正の事実、甚だしい不公平の事実が認められれば、すなわち、得票数の差もその不公正事実によりもたらされたものとみなされなければならず、選挙の結果に異動を及ぼす虞が否定できないと判断されるものである。そうでなければ、市民的政治的権理国際規約25(b)違反となる。

17. 平成26211日に延岡市選挙管理委員会に対して、延岡市情報公開条例の規定により、延岡市長選挙に関する文書の情報公開を求めたが、直ちに開示されなかった。
公職選挙法1924の規定による収支報告書の閲覧も同時に211日に求めていたが、すぐに閲覧できず、閲覧できたのは319日であった。不当な遅延工作であった。47日にその他の選挙関連の文書が開示されたが、開示請求から2ヶ月後であった。本件審査請求書が被告に提出された後である。
選挙の無効異議を申し立てているにもかかわらず、すみやかに選挙関係の文書を開示しようとしなかったこと、異議申立人に対して誠意ある便宜を図らなかったことは、信義則違反(民法1)である。
適正手続違反(憲法31)である。
公職選挙法1924項違反である。
公職選挙法第1条、6条の規定、選挙の公明正大性確保義務違反である。不正隠微行為である。
この事実は、特定の候補者に対する一貫した不利益待遇の意志継続があったことを証するものである。

18. 以上により、本件選挙は、選挙の管理執行の手続に関する明文の規定に違反していたこと、及び、選挙の基本理念である自由公正の原則が著しく阻害されていたことが明白である。
憲法の諸規定、表現の自由が侵害されず、本件選挙が自由公正に行われた場合には、立候補者の数は増えた可能性があり、選挙の結果が異なったことは明らかである。年齢制限無しの選挙権により選挙人の数が増えたならば選挙の結果に異動を及ぼすことは明らかである。
新人候補者に対して不利な制度での選挙の管理執行がなければ、選挙の結果に異動を及ぼすことは明らかである。
候補者としての基本的な最低限の権理としての選挙公報の掲載権と同様に、ポスター掲示権、ビラの配布権等の不平等な状態が発生しなかった場合には、選挙の結果に異動を及ぼすことは明らかである。
甲の得票数が供託金没収点を超えるか否かの異動を及ぼすのみならず、当選人の選出に異動を及ぼすことは明らかである。
故に、本件選挙は無効とすることが相当である。
憲法に適合しない選挙法の規定は無効であるから、これに基づいて施行された本件選挙も無効である。
市民的政治的権理国際規約 第25
すべての市民は、第二条に規定するいかなる差別もなく、かつ、不合理な制限なしに、次のことを行う権理及び機会を有する。
(a) 直接に、又は自由に選んだ代表者を通じて、政治に参与すること。
(b) 普通かつ平等の選挙権に基づき秘密投票により行われ、選挙人の意思の自由な表明を保障する真正な定期的選挙において、投票し及び選挙されること
(c)
 一般的な平等条件の下で自国の公務に携わること。

19
1 すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権理を有する。
2 すべての者は、表現の自由についての権理を有する。この権理には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
3 2の権理の行使には、特別の義務及び責任を伴う。したがって、この権理の行使については、一定の制限を課すことができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る
(a) 他の者の権理又は信用の尊重
(b) 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護

日本国憲法の改正手続に関する法律 附則(法制上の措置)
第三条  国は、この法律が施行されるまでの間に、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加することができること等となるよう、選挙権を有する者の年齢を定める公職選挙法、成年年齢を定める民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする。

(公務員の政治的行為の制限に関する検討)
第十一条  国は、この法律が施行されるまでの間に、公務員が国民投票に際して行う憲法改正に関する賛否の勧誘その他意見の表明が制限されることとならないよう、公務員の政治的行為の制限について定める国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする。

公職選挙法施行令(ポスターの掲示に関する便宜供与)
第百十一条の二  市町村の選挙管理委員会は、ポスター掲示場の設置場所を表示した図面を交付し、ポスターのはりつけの請負のあつせんをし、又はポスター掲示場に掲示されたポスターが汚損し若しくは脱落している旨の通報をする等ポスターの掲示に関する便宜の供与に努めなければならない。

公職選挙法(一般選挙、長の任期満了に因る選挙及び設置選挙)
第三十三条  地方公共団体の議会の議員の任期満了に因る一般選挙又は長の任期満了に因る選挙は、その任期が終る日の前三十日以内に行う。
2  地方公共団体の議会の解散に因る一般選挙は、解散の日から四十日以内に行う。
3  地方公共団体の設置による議会の議員の一般選挙及び長の選挙は、地方自治法第六条の二第四項 又は第七条第七項 の告示による当該地方公共団体の設置の日から五十日以内に行う。

5  第一項から第三項までの選挙の期日は、次の各号の区分により、告示しなければならない。
一  都道府県知事の選挙にあつては、少なくとも十七日前に
二  指定都市の長の選挙にあつては、少なくとも十四日前に
三  都道府県の議会の議員及び指定都市の議会の議員の選挙にあつては、少なくとも九日前に
四  指定都市以外の市の議会の議員及び長の選挙にあつては、少なくとも七日前に
五  町村の議会の議員及び長の選挙にあつては少なくとも五日前に


添付書類: 甲一号証 裁決書

以上

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