2013年12月25日水曜日

正当な理由など必要ないのに

公務談合損失補填請求事件について、
地方自治法第242条第2項の正当な理由の提出を求められたので、弁論書を提出しました。




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  平成251224
平成25年(行ウ)第6号 公務談合損失補填請求事件
原告 岩崎 信
被告 延岡市長 首藤 正治
宮崎地方裁判所民事第1部合議係
原告           岩崎 信


弁 論 書


 次の通り弁論する。

地方自治法第242条第2項の正当な理由について
2  前項の規定による請求は、当該行為のあつた日又は終わつた日から一年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

1.    この規定を読めば、当該行為を知った日から1年と理解される。原告は、当然そのように認識していた。行為を知ったとしても、その違法性を知ったとは限らない。行為を知った日、行為について違法性の疑いを持った日、行為について違法性を検証する期間、行為について違法性を確信した日、行為の違法性を訴追することを検討する期間、冷却期間、等の考慮が必要である。
2.    当該行為を知った日から1年と解釈することを妨げる規定はない。個人の思想良心信条信念の自由が尊重されなければならない。恣意によって、国民の不利益になる期間制限を行うことは許されない。(市民的政治的権理国際規約 第18)
3.    行政不服審査法、行政事件訴訟法等では「知った日」を起算点とすることが標準である。これは公序良俗である。
これらの規定は自己に対する処分についてである。監査請求に係る事実は、自己に対する処分ではなく、特定の個人に対する処分ではなく、事実があったことをすぐには知ることができない事実に対して要求される不服申立期間であるから、不当に短期であってはならず、行政事件訴訟法に規定される出訴期間の6ヶ月以上でなければならないものと考えられる。
知った日から1年と認識されるだけの理由がある。
4.    監査請求をするためには、却下、棄却された場合の住民訴訟まで見通して準備を整えなければならない。住民訴訟は監査請求結果から30日以内に提起する必要があり、そのための準備を整える時間を監査請求を行う前に十分に取る必要がある。
住民訴訟には費用がかかるのであるから、安易な出訴は慎む必要がある。あらゆる角度から慎重に事件を検討する時間が必要である。1年は最低限必要とされる期間と考えられる。1年の間には周期的な長期休暇、バケーション期間も含まれており、年間計画の個人差が尊重される必要がある。ドイツでは毎年30日以上の連続休暇が保障されている。土日も合わせれば40日になる。
5.    監査請求に係る事実については、事実を知ることができても、その違法性に気づかない場合もある。その事実を知った人の個人差がある。事実に関する認識能力、違法性察知能力、違法性検証能力、違法性確定能力には個人差がある。個人の尊重は、憲法13条の規定するところである。
6.    そもそも原告は監査請求をするために情報公開請求を行ったのではない。図書館に対して改善提案を行ったところ、「予算がない」ことを理由に改善を拒むことが繰り返されたからである。以前に監査請求を行ったことはないし、そのような制度の存在を知らなかった。監査請求制度を知り、実際に請求書面を作成するに至るまでには十分な時間が必要である。
7.    原告は、平成25318日に「図書館協議会議事録(平成20年~現在)」の情報公開請求を行ってから、監査請求書を提出した時までに、継続的に約60件以上の公開請求を行っている。それらの開示情報の閲覧、検討時間が必要である。また、不開示決定等があれば、それに対する不服申立、審査請求をする必要があり、不服申立制度に関する調査検討時間も必要となる。審査請求に対する決定が出るまでの期間、再開示までの期間も考慮される必要がある。過少開示、開示決定の遅延、異議申立、審査請求、決定の遅延、不作為に対する異議申立が何度も繰り返されている。
8.    一つの契約の違法性を検証するために、その他の契約がどのような状況かについても全課にわたり調査する必要があった。いろいろな契約の事象を比較してみる時間が必要である。他の自治体の契約状況も比較する時間が必要である。それに伴い、情報開示請求、決定遅延、過少開示、異議申立等の時間が費やされる。
9.    原告は、ひとつの契約の違法性についてのみにとらわれて検証していたわけではなく、総合的に延岡市行政の問題点を解明するために情報公開請求手続きを繰り返していた。物事の進め方には個人差があり、尊重されなければならない。いろいろな問題が発見されればそれに応じてさらなる開示請求が派生的に発生し、そのための時間が費やされることとなる。
10. 被告は答弁書5頁において、一般住民が早期に知ることができたはずであるとしているが、それが競争入札によらないことは広報されておらず、知ることはできない。隠避されている事実であり、契約の性質である。
11. 本件支出事実は237月であり、23年度の決算書が議会で承認されるのは249月である。249月から258月まで、1年経過していない。本来、監査業務は監査委員の役目であり、1次的には監査委員の監査結果を待たなければならない。監査委員の監査結果が不当と考えられる場合のみ、住民は独自に監査を開始し、必要に応じて監査請求をすれば足りる。住民が監査委員による決算書の監査結果を知ることができたのは249月であり、議会で承認されたことを知ることができたのも249月である。その時から、一般住民の監査期間は開始されるものと考えられなければならない。一般市民に対して、監査委員がなすべきことを、監査委員がなす前に、押し付けることはできない。
12. そもそも、「1年」に縛られること自体が不当であり、「5年」の一般時効が適用されなければならない。(地方自治法236) 公共の利益に反する。監査委員による独自監査であれば、5年前の事実が勧告できるにもかかわらず、市民による監査請求を端緒とする監査は1年に限られるとすることは、不公正である。

市民的政治的権理国際規約 18
1
 すべての者は、思想、良心及び宗教の自由についての権利を有する。この権利には、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由並びに、単独で又は他の者と共同して及び公に又は私的に、礼拝、儀式、行事及び教導によってその宗教又は信念を表明する自由を含む。
2 何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制を受けない。
3 宗教又は信念を表明する自由については、法律で定める制限であって公共の安全、公の秩序、公衆の健康若しくは道徳又は他の者の基本的な権利及び自由を保護するために必要なもののみを課することができる。
4 この規約の締約国は父母及び場合により法定保護者が、自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。

前文  この規約の締約国は、国際連合憲章において宣明された原則によれば、人類社会のすべての構成員の固有の尊厳及び平等のかつ奪い得ない権利を認めることが世界における自由、正義及び平和の基礎をなすものであることを考慮し、これらの権利が人間の固有の尊厳に由来することを認め、世界人権宣言によれば、自由な人間は市民的及び政治的自由並びに恐怖及び欠乏からの自由を享受するものであるとの理想は、すべての者がその経済的、社会的及び文化的権利とともに市民的及び政治的権利を享有することのできる条件が作り出される場合に初めて達成されることになることを認め、人権及び自由の普遍的な尊重及び遵守を助長すべき義務を国際連合憲章に基づき諸国が負っていることを考慮し、個人が、他人に対し及びその属する社会に対して義務を負うこと並びにこの規約において認められる権利の増進及び擁護のために努力する責任を有することを認識して、次のとおり協定する。

Article 18
1. Everyone shall have the right to freedom of thought, conscience and religion. This right shall include freedom to have or to adopt a religion or belief of his choice, and freedom, either individually or in community with others and in public or private, to manifest his religion or belief in worship, observance, practice and teaching.
2. No one shall be subject to coercion which would impair his freedom to have or to adopt a religion or belief of his choice.
3. Freedom to manifest one's religion or beliefs may be subject only to such limitations as are prescribed by law and are necessary to protect public safety, order, health, or morals or the fundamental rights and freedoms of others.
4. The States Parties to the present Covenant undertake to have respect for the liberty of parents and, when applicable, legal guardians to ensure the religious and moral education of their children in conformity with their own convictions.

Preamble
The States Parties to the present Covenant,
Considering that, in accordance with the principles proclaimed in the Charter of the United Nations, recognition of the inherent dignity and of the equal and inalienable rights of all members of the human family is the foundation of freedom, justice and peace in the world,
Recognizing that these rights derive from the inherent dignity of the human person,
Recognizing that, in accordance with the Universal Declaration of Human Rights, the ideal of free human beings enjoying civil and political freedom and freedom from fear and want can only be achieved if conditions are created whereby everyone may enjoy his civil and political rights, as well as his economic, social and cultural rights,
Considering the obligation of States under the Charter of the United Nations to promote universal respect for, and observance of, human rights and freedoms,
Realizing that the individual, having duties to other individuals and to the community to which he belongs, is under a responsibility to strive for the promotion and observance of the rights recognized in the present Covenant,
Agree upon the following articles:




以上

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