2015年2月2日月曜日

テレビで見かける法廷風景の撮影現場に遭遇すると2分間動かずの行が始まる

1月30日は福岡高等裁判所宮崎支部で控訴審の判決日でした。
午後1時30分から7つの事件の判決が同時に設定されていました。
国、鹿児島市、延岡市長、宮崎県警察等が被告の事件でした。
すべて棄却でした。

1時30分の5分前に報道機関のカメラ撮影が始まりました。
最後方に設置されたカメラで2分間じっと3人の裁判官席の方を撮影していました。
傍聴席には当事者たちが座っていましたが、その間誰も動かないでじっとしていました。
これがテレビで見かける法廷風景なのでしょう。
裁判事が座ってじっと正面を向いている画面です。セレモニーです。2分間も必要なわけは説明ありませんでした。
これは単なる法廷内の裁判事たちの撮影であって、裁判の公開に係る撮影ではありません。
撮影するなら口頭弁論風景を撮影しましょう。裁判事が何を言っているのかを撮影しましょう。

判決自体は主文のみで、判決理由などはヒトコトも説明がありませんでした。傍聴人にわかるような判決期日にしないと裁判公開原則に反するのではないでしょうか。
傍聴人は判決理由を知ることができない、郵便局に行って150円の印紙を払って記録閲覧請求しないと知ることができないというやり方は、裁判の公開原則に反します。
7つの事件の判決を同じ日時に設定するという時点でいかれてます。


憲法 第82条  裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。


「裁判の公開」は十分か? 法廷で「撮影」「録音」が認められない理由を考える

○ 裁判員裁判対象事件公判日程




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