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(2)司法囚人の実態
裁判官は、司法権を行使する。その意味では、権力の行使者である。しかし、それ以上に、権力の囚われ人である。囚人と同じように、その身に権力の作用を受けている。日本の裁判官は自由な存在ではない。司法権力自体が裁判官を拘束しているのである。日本の裁判官は個室を持たない。裁判官は雑居である。それは、相互に監視させるためである。裁判官は、外の世界における行動の自由を事実上制限されている。裁判所と官舎とを公用車で往復させられる。寄り道させないためである。いったん官舎に帰った後の余暇の時間さえも自由にさせない。旅行もできない。宿泊を伴う旅行は、所属する地方裁判所の所長に申告しなければならない。そのうえ、裁判官は外で酒を飲むことも制限されている。公営ギャンブルもできない。賭けマージャンなどは論外で、内輪でも絶対にできない。(賭博罪になるからである)常に、裁判所と官舎に縛り付けられているのである。早い話、裁判官と仮釈放受刑者は非常に似ている。裁判官は、何かからリモートコントロールされているのである。これが、裁判官が権力の囚われ人であることの意味である。
・・・つづき
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